まさに「急がば回れ」の一打。
この選択が、
見事にハマる!
ドラは出たときに合わせ打ちで処理。
タンヤオに作り替えたうえ、先に切っているの筋待ち、
でのアガリを決めたのであった。
松本が、たろうを追うが、続く南2局1本場に、
たろうがドラドラ赤の、2100-4100をツモアガリ。
これで松本を振り切って、このままたろうがトップでゴール。
全員合わせて放銃8回の、乱打戦を制した。
この試合を通して、感じたことが2つある。
1つは、「好形テンパイだけがアガれるいい待ちではない」ということだ。
やたら愚形を嫌う(「愚」かな形という名前が悪いようにも思うが)打ち手も多い。
しかし、この試合でMリーガーが避けられなかったような「後筋」でのアガリもあるのは愚形リーチの特徴だ。
打つべき愚形リーチは躊躇せずに打とう、と改めて感じた。
もう1つは、「麻雀を打つにあたっては放銃を減らすことが目的ではなく、勝つことが目的だ」ということだ。もちろん、楽しむことが第一目的の麻雀もあるが、リーグ戦や大会、フリー麻雀や、ネット麻雀の段位戦の話である。
どんな名手でも放銃を0には出来ない。最善の選択をして、放銃することもあるのだ。
ロンされたからといって落ち込みすぎることはない。また、放銃を恐れるあまりに、アガリを逃す選択をするのは損失であろう。
避けようのない放銃への恐怖を打ち克って、また次も麻雀で「戦おう」と思わせてくれた、そんな試合であった。
京大法学部卒の元塾講師。オンライン麻雀「天鳳」では全国ランキング1位。「雀魂」では4人打ち最高位の魂天に到達。最近は、YouTubeでの麻雀講義や実況プレイ、戦術note執筆、そして牌譜添削指導に力を入れている、麻雀界では知る人ぞ知る異才。「実戦でよく出る!読むだけで勝てる麻雀講義」の著者であり、元Mリーガー朝倉康心プロの実兄。x:@getawonarashite