ひたすら勝つ
菅原千瑛が切り拓く
復活へのBEAST ROAD!
文・後藤哲冶【木曜担当ライター】2024年1月4日
年が変わり、Mリーグも折り返しを超えた。
依然厳しい状況に立たされているのが、BEAST Jpanext。
熱心なMリーグファンの方なら、もう耳にタコができるほど聞いているかもしれないが、日に日にBEASTはレギュラーシーズンの突破が厳しくなってきている。
2024年に入って、ムードを変えていきたいところだったが、第1試合先発となった鈴木大介が無念のラス。
少し入り方が違えば跳満をツモっていたような局面もあり、大介としてはやるせない半荘だっただろう。
第2試合のバトンを受け取ったのは、菅原千瑛。
BEASTのテーマは”ひたすら勝つ”。もう、後先考えてはいられない。
ただ目の前の勝利を目指すのみ。
1月4日 第2試合
東家 仲林圭 (U-NEXT Pirates)
南家 菅原千瑛(BEAST Japanext)
西家 白鳥翔 (渋谷ABEMAS)
北家 高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
第1試合がスピーディーな展開だったのに対し、第2試合は流局が多い重たい展開となった。
開局の東1局が流局し、続く1本場。
高宮がのポンで前に出る。
トイトイもあることから、ここは切りになるかと思われたが、選んだのはのトイツ。
鳴きにくいを残すよりも、自由度の効くピンズのホンイツに焦点を絞り、危険なを先に手放す判断。
も鳴けて、これで満貫がグッと近づく。更にとのポンで、周りには大三元のプレッシャーがかかる。
しかしこの仕掛けに対して、仲林は平然とを切っていった。
高宮はのトイツ落としの後手出しが入っておら手牌構成はほぼ変わっていない。
を仮に最初から2枚持っていたのであれば、のトイツ落としという選択にはなり辛いと判断して、ここは早めのリリース。
対局後のインタビューでも、「あの仕掛けと手出しで、がトイツなのは見たことが無い」と力強く言い切ってみせた。
結局、ホンイツの高宮と仲林のリーチがぶつかり、仲林に軍配。
ここは、読みを入れてを押し切った仲林が見事。
第1試合の勢いそのままに、連闘連勝を掴みに行く。
東1局2本場
仲林の連荘が続く中、白鳥が動く。
カンからのチー。
手牌は高くなりにくく、また、メンゼンでのリーチは厳しい。ならば、安全度を保てる字牌を持ちながら、少しでもアガリに近づく選択をする。
これを見事にアガリ切った。
500、1000と打点は高くないが、与えられた配牌の中では最高の結果を持ち帰る。
そして、東2局。
迎えるはBEAST菅原の親番。
”ひたすら勝つ”ためにも、ここはなんとしても加点をしたいところ。
手牌が順調に伸びていき、6巡目にテンパイ。
を切れば三色、を切ればピンフのテンパイだ。
当然打点はを切った三色の方が高いが――
ここはを切っての待ちを選択。
選択の理由としては、まずドラが既に1枚あることで、リーチピンフドラ1の5800以上が確定しているのが大きい。
リーチピンフの2900ならば三色にしたくもなるが、既に打点はある程度担保されている。
そして、待ちならば、Mリーグルールには赤がある。をツモれば、文句なく4000オールだ。