文・江崎しんのすけ【月曜担当ライター】2025年2月10日
第2試合
東家:滝沢和典(KONAMI麻雀格闘格闘俱楽部)
南家:仲林圭(U-NEXT Pirates)
西家:鈴木大介(BEAST X)
北家:園田賢(赤坂ドリブンズ)
Mリーグ2024レギュラーシーズン162試合目。
オーラスのある展開が、Xのトレンド入りした。
全ての局が子のロンアガリで決着がつき、この試合はたった8局での決着となった。
ただ、1局ごとの濃さは凄まじく、中でもオーラスは選手の読みがぶつかった名場面となった。
オーラスの状況を整理すると
トップ目は滝沢。
南1局までは25,000点の2着目だったが、南場にアガリを決め35,800点のトップ目に。
ただ2着の大介とは900点差なので油断はできず、自身もアガリを目指す必要がある。
2着目は大介。
南3局まではトップ目だったものの、滝沢の猛追をくらい微差の2着目に。チーム状況的にも取れるトップは取りこぼすわけにはいかない。
3着目は仲林。
テンパイまではたどり着くものの、アガリ牌が遠く16,500点の3着目。2着の大介とは2万点以上離れており、倍満をツモっても逆転しない。3着キープがオーラスのテーマだ。
そして4着目は園田。
東1局に2,000点をアガってから追撃がなく、12,800点のラス。
ただラス親なので、連荘できればトップも狙えるし、6,000オールが決まれば一気にトップ目だ。
ドラはだが、大介が1打目に早々と切っていく。
大介はトップまで900点差なので、何をアガってもトップ。
ターツ候補も揃っているので他家に字牌を重ねられる前に切っていく。
次巡は、場風のを切る。
しかしこのを、南家の滝沢がポン。
滝沢もターツ候補が揃っているため、前に出やすい手牌になっている。
次巡、滝沢はターツの選択を迫られる。
カンかペンの選択。
どちらも1枚ずつ切れている。
特に差が無い場合はカンを残すのが一般的だろう。
どちらも良い待ちとは言えないが、カンは・と1枚でリャンメンに変化する牌が2種類あるからだ。
しかし滝沢はペン残しを選択。
自身が2sを切っているので変化するリャンメンの1つがフリテンになってしまう点と、重なった時のシャンポン受けの強さを重視した選択だ。
滝沢の選択は打だった訳だが、結果としてこの選択が勝利に繋がることになる。
直後、切られたをポンしてイーシャンテンに
その次巡、を引きペンでテンパイ。
は大介が一枚切っており、山に2枚。
そして3着目の仲林の手牌の中に、ポツンと1枚残っていた。
12巡目、に何も牌がくっつかないまま仲林はテンパイする。
待ちは、の多面待ち。
滝沢の打点はダブ・赤1の3,900点。仲林は3,900点を放銃するとラスになってしまう。