東1局、バラバラな手形からも安牌を貯める事なく攻めの姿勢を貫いたり
東2局、今日の体勢は分が悪いという風に感じていたかどうかは分からないが、普段はストレートに手組む事が多いにも関わらずシャンテン戻しするなど、何とか突破口を見出そうと姿が印象的であった。
今年はここで敗退となってしまったが、やはり…
視聴者・スタッフ関係なく見ている人が全員震えるような姿を来年以降、目に焼き付けたいと願うのは決して私だけではないだろう。
早々に一人勝ち抜けが決まってしまったが、決勝卓は進めるのはあと一人。それは…
そして奇しくも、その行方は今観戦記のテーマである“偶然の転機”が大きく作用していたのである。
まず先に到来したのは松本であった。
こちらは東1局1本場の西家・松本の切り番である。
全体の河を見渡すと
ここからを選択した。
この打牌のメリットと挙げるとするならば
① 場に安全なを残しながらのイーシャンテンに構えられる
② 待ちが残った場合→の切り順となる為、の出アガリ率が高まる
もちろんデメリットも存在。
やツモの時に一手テンパイが遅れるのだが… 今回
その牌であるを持ってきてしまう。
“裏目”
だがしかし、対局後のインタビューでは
松本
「あの瞬間はが安全だった事に合わせて、が来てタンヤオ・一盃口カンテンパイを逃しても既に1枚河に捨てられてていましたし。山にあっても残り1枚のに掛けるなら、三色変化待ちの方がアガリは近いかなと。」
と胸の内を明かした。
確かに
この時、東城の手牌には1枚のが組み込まれていた。
つまり、ここまでは想定範囲なのである。そう、この瞬間までは。
なんと次巡、松本の右手によって手繰り寄せられたのは… 最後のであった。
それは… つまり
“裏目”
と言わざるを得ない。
松本も初のファイナル行きの掛かる大事な一戦であり、内容よりも今は結果が欲しい状況。まさに神様のイタズラであった。
リーチしていた場合、それはマンガンツモ逃しを意味する…
だがここで、松本のメガネがキラッと光る。
直ぐに切り替え、冷静な眼差しで盤面を見つめると
思い切って単騎リーチを敢行した。
流石にと全て手出しされると
サンメンチャン・テンパイの入った瀬戸熊からはを止める理由などある筈がなく
“偶然”という産物として、この局に終止符が打たれたのである。
対して、東城にも少しばかりか似たような戦況を迎えていた。
東3局2本場
親番の松本が2,000の出アガリ、6,100オールと連荘を重ねおり、一刻も早く流したい所。
今回は234の三色もハッキリと見えるイーシャンテンだ。可能であれば高打点に仕上げてトップ目に踊り出たいだろう。意を決して、ドラのを打ち出していくと…