10月、機は満ちた──「最速最強」多井隆晴、復活の刻!【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 10/2 第2試合(麻雀チャンネル)】担当記者 ゆうせー

「いつもの多井に戻っている」

そう私が最初に感じたのは、東2局のことだった。

多井の上家にいる小林が、

「しばし考えた後に」【9ピン】を切った際、

多井は、

この表情をしていた。

「大げさなくらいに、顔が動いているときの方が、多井は卓に入り込めている」そう私は思う。

ちなみに、これは特定少数の競技対局、しかもカメラがあっての挙動である。

雀荘で知らない人どうしと打つときは、一般的にあまり人の顔はガッツリ見ない方がいいように思う。

MリーグはMリーグの、各プロ団体にはプロ団体こ、そしてそれぞれの雀荘には雀荘の、それぞれのしきたりがある。

麻雀においても、「郷に入っては郷に従え」という諺が、当てはまるだろう。

話を戻して、この日の多井は打牌選択においても、大いに余裕が感じられた(ギャグではない)。

まずは、東3局1本場

ダブ【東】をポンした多井は、このテンパイから、

待ちを、

カン【5マン】にとった。

【赤5マン】のツモアガリに期待しつつ、【7マン】【8マン】合計6枚を持ってきたときに、678三色の可能性も残す一打だ。

選択にも、

表情にも、余裕が窺える。

これを、

黒沢からアガって、2900は3200の加点に成功。

東3局2本場は、

リーチを打った多井の一人テンパイ。

流局後、

手で顔をパタパタと仰ぐ多井。

多井熱が冷めやらぬまま、続く東3局3本場

またもや多井はリーチを放つ。

【2マン】より【5ソウ】を持ったのは、【5ソウ】が宣言牌となった場合に【1ソウ】【4ソウ】【6ソウ】【9ソウ】待ちがボケるからだ。

安全牌などと持ち替えるまでの、わずかの巡目においての話ではあるが、「先手が取れているなら、相手の読みをずらしにいく」のは多井が得意とするところだ。

逢川から追っかけリーチが入るも、

【1ソウ】を引きアガって、2600は2900オール。

さらに、多井は東3局4本場

ここから、

【9マン】とする。

ドラの【5マン】、そして【7ソウ】【南】のシャンポン受け、これらが埋まったときの即リーチルートは残しながら、ピンズの伸びも見た一打だ。

次巡、

ピンズでリャンメンが出来て、

【南】

親で先制が取れそうな状況だ。

その理由は、巡目の早さと、

他家の河の薄さ。ここは大きく狙いたいところである。

シャンポンを残した目先のアガリよりも、【5マン】に焦点を合わせたピンフ形の手を見た一打だ。

これが、

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