「きてるなってかんじ」謙虚な救世主・渡辺太のラッキーターン【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 11/18 第2試合】担当記者 カイエ

最後は高宮が亜樹をかわして3着浮上。
見事な構想が実ったラス回避だった。

亜樹は放銃回数0で耐えたものの、途中からは手が入らず、展開も味方しなかった。しかし、ラスにしては素点もある。何より風林火山には莫大な貯金があり、まだまだ600Pを超える安泰のトップだ。

高宮は、最低限にして最高の仕事で、3着浮上。2位につける好調のチームを100P超えの個人成績で依然、牽引する。

惜しくも2着だったHIRO柴田は、序盤の不調からは抜け出し、安定してその実力を発揮しつつある。自団体のリーグ戦でも首位を走り、連盟最強の一角は伊達じゃない。チーム浮上を期す。

太は4勝目で、個人のポイントは三桁に。今期序盤こそなかなかトップが遠かったものの、最近では下降気味のチームを押しとどめる、重要な役割を担う。

「ドリブンズは、たろうさんが苦しい立場を引き受けてくださってる状況ではあるんですけど、苦しい中で価値のある3着だったり2着だったりを持ち帰ってくれているので」

局後のインタビュー。
まだトップのない鈴木たろうへの気遣いが素晴らしい。「苦しい立場を引き受け」るという表現は、団体戦ならではの絆と一体感を醸し出す秀逸さ。インタビューまで上手いのかよ!

「今は、僕はけっこうラッキーなターンが来てると思うので、しっかり取りこぼさないようにトップを取りたいと思っていました」

あくまで驕らず、謙虚に。
しかし、好調の波が来ている時に稼ぐのも実力。
ネット麻雀では、これでもかとポイントを稼ぎまくって、何度も最高到達点に達した鉄板強者。
恐ろしいことに、未だに「鳳南のぶたさん」名義でネット麻雀の舞台において現役バリバリで稼働している。
天は、医者でもある彼に、二物も三物も与えた。
そんな選ばれし男が、
チームをプラス浮上に導く救世主となって、
先期、流した涙の借りを、返しに行く。

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