阿久津翔太が咲かせた復活のサクラ【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 12/26 第2試合（麻雀LIVEチャンネル）】担当記者 坪川義昭

終盤に引いてきたドラのも高速でツモ切りし、完全に二人の捲り合いとなる。

しかし、決着がつくことはなかった。
不調に喘ぐ2チームを象徴するような流局である。

南1局1本場

早い巡目にチートイツのテンパイを入れた松本が、単騎で先制リーチを放つ。
これに苦しめられたのが茅森だ。

現物がなくなったところで、筋を頼りにを打ち出す。

完全な手詰まりを起こし、押し出される格好でが放たれた。

松本が6,400点を決めて、トップ目の阿久津を追いかける。

南2局

勢いに乗った松本が、3巡目に親リーチを放つ。

仲林は字牌に手をかけざる得ない。
頼れる情報など、何もないのだ。

今期不調に陥っている仲林は、このような場面が非常に多い。
その苦しみが、画面からも伝わってくる。

南3局

逃げ切りを図りたい阿久津がのポンテンを入れた。
これを決めれば、松本にマンツモ条件を叩き付けることができる。

絶好のイーシャンテンになった茅森から放たれたを捉えて5,200点。
阿久津は渋川から受け取った連勝のバトンを握りしめ、オーラスへと突き進む。

南4局

マンツモ条件となった松本だが、を引き入れたならば逆転は目の前である。

阿久津も自身のアガリで勝負を決めようと、を仕掛けて前へ出た。

松本が単騎待ちでテンパイを入れる。
脇からが放たれたとしても、手牌を倒す気は一切ない。

待ちをノベタンに変化させ、阿久津を狙い打つ。

親番の仲林も黙ってはいられない。
ノーミスでチートイツのテンパイを入れて、リーチを放った。

リーチ棒は出たものの、条件が変わらない松本はヤミテンを続行する。

––にも受ける選択肢もあるが、は既に枯れている。
見た目枚数で選ぶ他ない。

松本はアガリこそ掴めなかったが、阿久津からテンパイ料を奪うことに成功。
これによって条件は満貫出アガリに変化した。

南4局1本場

着順浮上の見えない茅森が3巡目にチーテンを入れた。
この巡目にして満貫テンパイであり、阿久津が放銃しようものなら2着へ転落である。