楽しむ心が勝利を呼ぶ 止まらない萩原聖人の稲妻【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 1/26 第1試合】担当記者 後藤哲冶

そしてもうひとつ、親の滝沢を来れなくすることにも価値がある。

現状萩原はトップ目で、親の滝沢の連荘が無ければ最悪でも局は進んでくれる。
元太に8000クラスを打ったとしても、まだまだトップが狙える位置。
ここは強気の勝負に出た。

元太の待ちは山になく、萩原の狙いの【7ピン】は2枚あったが、ここは無念の流局。
しかし、萩原の狙いはハッキリしていて、そして良い選択だったように思う。

東4局1本場

では萩原が今日全体的に前がかりだったか、と言われるとそうではない。
萩原はこの手牌から自風牌の【北】を2枚スルーして、ここも【3マン】切り。

ガムシャラに行くだけではない。
この局は全体にかなり安全な【1マン】【北】のトイツを保持しながら進行。
萩原の今シーズン上手く行っているところは、こうしたバランスの取れた進行もできているからではないだろうか。

南2局

萩原が少し変わった牌の並び方にしていた。
意図としては、カン【4ピン】をチーしてタンヤオに渡りたいということだろう。
2着目の元太とは1万点差ほど。ここでタンヤオドラ赤の3900クラスをアガることができれば、それはかなりトップを近づけるアガリになる。
リスクを背負ってでもこの局は勝負に行きたいという姿勢。

【7マン】を引いて来たところで、萩原が長考に沈む。
【3マン】【6マン】【9マン】受けはフリテン。
一気にタンヤオに振り切る【1ピン】切りか。
【6ピン】を切るメンゼンストレート手順か。

巡目も深くなり、他者の河も濃くなってきた。
トップ目という繊細な立場。決断しなければならない。
安全に行くか、真っすぐ進むか。

萩原の選択は【7マン】ツモ切り。
タンヤオの仕掛けもみつつ、メンゼンでのテンパイも諦めない。
特に萩原はカン【2ピン】に感触があった。
ドラ表示牌とはいえ、【1ピン】を切り出すのが早い選手が2人。
流石にここは外せないと判断。

終盤の15巡目、狙いのカン【2ピン】を引いてこれでテンパイ。
ただカン【7ソウ】は2枚切れ。これではリーチできないと判断し、ここはダマテンに構える。

そして次巡、【6ソウ】を引いてきたところで萩原はリーチの決断。
【7ソウ】は2枚切れだったが、今度の【6ソウ】【8マン】待ちは見た目3枚残り。
【7マン】が3枚切れで【8マン】の場況も少し良い。
トップを獲るための二の矢を放つためにここで勝負に出た。

後が無い親番のラス目、一馬からリーチが入る。
一馬も難しい手牌を仕上げた。
リーチタンヤオ、高目イーペーコー

4着目の親からの追っかけリーチ。
もちろん萩原もこの事態は想定していただろう。
それでもやはり、背筋は寒いはずだ。

リーチ一発目に持ってきたのは――ドラの【3ピン】

萩原の表情が思わず歪む。
幸い、ロンの声はかからなかったが、肝が冷えたのは言うまでもない。

……萩原がこの勝負の舞台を楽しんでいる。

リーチに打って出たことに後悔はない。
それでも、結果がついてきて欲しいのは当然で。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀シリーズ 新刊情報/