不景気で若者がかわいそう?
何を言ってるんだ!
年末年始の雀荘たぬは、お客さんがいっぱい来てくれて、私もスタッフも大忙しでした。
一部の店はシフトが回らずに閉めてたんですが、セキュリティの問題もあるので、私がガードマンを例年やってます。
数年前の正月には、神保町店の隣の駐車場の料金箱が襲われました。
料金箱の売り上げよりも、監視カメラを何台も破壊されたほうが被害が大きかったようです。
たぬもこれまでに、数回泥棒に入られてるので心配なんですよね。
なので、深夜の仕事納めの数時間後には、早くも仕事始めになってしまったのでした。
お正月は、久しぶりに遊びに来てくれるお客さんが多いのも楽しみです。
かつての常連さんが、卒業や転勤、なかには定年退職などで来なくなってたのが、休みを利用して顔を出してくれるんです。 お客さん商売の嬉しいところです。
「もしもし親方ですか、少し年配の方で、昔の常連さんが親方に挨拶したいそうですよ」
電話を貰って急いで店に行きました。
当日のスタッフも知らない、10年以上前の常連さんです。
「親方も私も歳なので、次の挨拶ができるかどうか分からないですからね。ハハハ。これお年賀の酒です」
縁起がいいんだか悪いんだかわかりませんが、ありがたいことです。
おめでたい正月ですが、あまりめでたくない話題も耳にします。
「今の若者は世の中が不景気でかわいそう。バブル経済のころはは良かった」
「日本の歴史で初めて、親よりも子が貧しい時代になるらしい」
うるさいわ!
年配の人に多い話題です。
私などもほんの少しはバブルの恩恵を受けた経験があります。
「ヤマちゃん印税が入ったんでしょ。渋谷にワインとブランデーのいいバーがあるから行こうよ」
友だちの島本慶さんのお誘いです。
「高いんじゃないの?」
「値段が怖くて行ってないから知らない」
こっちだって怖いな~。
恐る恐る入ったんですが、ワインやブランデーのことなど詳しくないので、マスターにお任せです。
「お客さん、もし先にシャンパンが欲しければ、ピンクのドンペリがあります。そちらのお代はけっこうですので」
わー、却って恐ろしいじゃないか。
島本さんいわく、
「ああいう店で何杯も飲むと高くつくので、先に安い酒を目いっぱい飲んで行く。でもそれだとせっかくの味が分からないんだよね」
私も値段のことを考えただけで、味が分からなくなります。また、島本さんたちとは、乃木坂のギャラリーで、「大小ご宴会」と銘打ったパーティーをよくやってました。
お金が無くなって帰れない人や、酔いつぶれた人のために「赤坂プリンスホテル」通称「赤プリ」のセミスイートを借りてました。
浮かれてるとしか言いようが無いですね。すみません。
そのバーもギャラリーも赤プリも今は無く、もちろん誰も困ってません。
そんな時代が戻って来るハズも無く、また戻って来る意味も無いと思います。
みなさんの将来は明るい
私もついて行きますよ
バブルの時代に運良く稼いだり出世した少数の人は、勝負に勝ったんだから、素晴らしいと思います。
おそらくバブルが無くても、いい勝利した人たちでしょうね
●バブルを経験した人も、すんだことは忘れましょう。
●経験していない人は、話しを信用しないし期待しない。すでに都市伝説です。
今のほうがはるかに民度が高い生活です。
当時は無かったTwitterやyoutubeなどの、強力なコミュニケーション・ツールがあります。
「バブルの時代に戻ってもいいけど、スマホは無しね」
みなさん絶対にヤでしょ。
過去のどんな時代よりも、低コストでエンターテイメントが堪能できるし、学習ツールや仕事の情報などにアクセスできる時代です。
自宅に居てもできる仕事もあるし、通勤時間が長い人も、スマホさえあれば、時間を有効に使えます。
電車でツィートしてる人や、音楽を聴いてる人も多い。
仕事に緊急に必要な知識を仕入れてる人や、語学などの学習時間に活用してる人も多そうです。
生涯学習があたりまえの時代になったので、自分の気に入った仕事や納得のいく条件の仕事に就けるチャンスも増えそうです。
ただし、ネット環境を生涯学習に活用する人と、エンターテイメントを過剰に楽しむ人とでは、テレビ時代よりも格差が出そうです。
私くらいの歳になると、ついて行けなくなりそうで心配ですが、自分の責任で選択するしかありません。
私は日本の将来もみなさんの将来も明るいと思ってますが、先のことは誰も分かりません。
経済予測も地震の予測もなかなか当たりません。