であった。
まるでチームのマスコット、緑の“ヒキ”であるリャンカン・ターツ部を埋め、赤の“オシ”が、ちょんと背中を押してくれたかのような牌。
冷静にヤミテンとする逢川。
(やることは、やった。あとは…)
目の前を通過するエサを、じっと待つだけ。
しかし、願いは届かなかった。
目の前を通り過ぎたのは
最後の、1枚しかなかった
。
それを茅森がツモリ、倒された14枚の牌たちだけであった──。
喉が乾いて自販機の前に立ち、お気に入りの飲み物のボタンを迷いなく押す。でも、落ちてきたのは、まったく別の缶だ。
ツモられた直後、手元の飲み物を軽く口にした逢川。
もしかしたら、その飲み物は──
本当は、今ほしかった味じゃなかったのかもしれない。
それでも卓上から降りると、いつも通り、いやいつも以上明るく振る舞った。
下なんか向いてる場合じゃない。
だって下なんな向いていたら、仲間の背中、そして自分の背中なんて押せなくなるから。
だからこそ。
逢川恵夢は前を向く。
もう次の戦いに向けて、再び歩き出した!

日本プロ麻雀連盟31期後期(9年目)北関東支部所属。地方から麻雀熱をテーマに活動しています。【歩く地方リーグ】連盟公式対局の速報なども担当。【速報の中の人】JPML WRCリーグ3期・9期【WRCの申し子】と呼ばれてたり呼ばれてなかったり。













