Mリーグweeklyダイジェスト
2022年 12月5日〜12月9日
Mリーグweeklyダイジェスト 【2022 12/5-12/9】
大和証券Mリーグ2022-23、レギュラーシーズンも、およそ3分の1の日程を消化。戦いは中盤戦に入ってきている。トップを目指して戦うことはいつだって変わらないが、そのなかでも徐々に思惑が絡み出すタイミングだ。いい気分で年越しを迎えるためにも、今のうちにしっかりとポイントを積み上げておきたい。
■12月5日(月)
対戦カード:KADOKAWAサクラナイツ・KONAMI麻雀格闘倶楽部・渋谷ABEMAS・セガサミーフェニックス
第1試合
岡田が南1局にリーチ一発ピンフチンイツ赤ドラの11翻、三倍満という超大物手を松本から直撃。大きく加点して、そのままトップを獲得した。滝沢はこの試合も2位でフィニッシュ、チームのポイントはキープしたが、開幕から9戦してトップがなく、苦しい戦いが続いている。
1位 岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ)+84.1
2位 滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)+2.2
3位 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)▲32.4
4位 松本吉弘(渋谷ABEMAS)▲53.9
【観戦記】
咲き乱れる冬桜 岡田紗佳が掴み取った チームを救う三倍満(江嵜晋之介)
第2試合
伊達が東1局のハネ満ツモでリードを築くと、その後は仕掛けを巧みに使いながらアガリを重ねて局を進め、そのままトップ。オーラスは渋川が逆転のリーチをアガるも裏ドラは乗らず、3位に終わった。
1位 伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部)+55.8
2位 松本吉弘(渋谷ABEMAS)+9.2
3位 渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)▲13.1
4位 東城りお(セガサミーフェニックス)▲51.9
【観戦記】
今もまだ道の途中 伊達朱里紗の進化論(東川亮)
■12月6日(火)
対戦カード:赤坂ドリブンズ・EX風林火山・TEAM雷電・U-NEXT Pirates
第1試合
序盤に大きくリードした本田を一度は亜樹が逆転するも、本田がオーラスの親番で再逆転。最後はテンパイノーテンで亜樹の再々逆転を許してしまう状況で、テンパイしながらも亜樹のノーテンを読み切って手牌を伏せ、トップを持ち帰ることに成功した。
1位 本田朋広(TEAM雷電)+63.9
2位 二階堂亜樹(EX風林火山)+21.5
3位 鈴木優(U-NEXT Pirates)▲10.9
4位 村上淳(赤坂ドリブンズ)▲74.5
【観戦記】
倒れるなら前のめりだが テンパイ手牌は後ろへ倒す 本田朋広、魂のノーテン宣言(ZERO / 沖中祐也)
第2試合
勝又が南3局の満貫ツモでトップ目に浮上し、そのまま僅差で逃げ切ってトップを獲得。瀬戸熊はトップが見える状況から仲林の大物手に一発で振り込んでしまい、痛恨のラス落ちとなってしまった。
1位 勝又健志(EX風林火山)+50.7
2位 仲林圭(U-NEXT Pirates)+10.1
3位 園田賢(赤坂ドリブンズ)▲11.5
4位 瀬戸熊直樹(TEAM雷電)▲49.3
【観戦記】
一寸先は闇、2局先は…(越野智紀)
■12月8日(木)
対戦カード: 赤坂ドリブンズ・渋谷ABEMAS・セガサミーフェニックス・TEAM
雷電
第1試合
本田が終始安定した戦いぶりで今週2勝目を挙げ、トータルスコアでも個人首位に立った。近藤は渾身の四暗刻テンパイを入れるもアガリにはたどりつかず。白鳥は昨シーズンから続いていたラスなし記録が27戦でストップした。
1位 本田朋広(TEAM雷電)+66.1
2位 鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)+4.1
3位 近藤誠一(セガサミーフェニックス)▲17.2
4位 白鳥翔(渋谷ABEMAS)▲53.0
【観戦記】
13戦7トップ!驀進が止まらない本田朋広を支えている 3つのポイント(ゆう
せー)
第2試合
園田が東1局の親番で2連続の満貫を決めて大きくリードを広げると、南場も自身のアガリで局を進めていき、大きなトップを獲得した。オーラスは黒沢が逆転2位浮上へ裏ドラ条件のリーチをかけて多井から出アガリするも、ドラは乗らずに3位で試合を終えた。
1位 園田賢(赤坂ドリブンズ)+75.6
2位 多井隆晴(渋谷ABEMAS)▲0.7
3位 黒沢咲(TEAM雷電)▲23.3
4位 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)▲51.6
【観戦記】
おう オレは園田賢 あきらめの悪い男(東川亮)
■12月9日(金)
対戦カード: EX風林火山・KADOKAWAサクラナイツ・KONAMI麻雀格闘倶楽部・U-NEXT Pirates
第1試合
瑞原が南1局のハネ満ツモでトップ目に立つも、オーラスは全員が2万点台の接戦に。全員に現実的なトップの可能性がある中で、最後はリーチの勝又が堀から出アガリ。打点は裏ドラが乗っても5200止まりで、瑞原がギリギリで逃げ切ってトップを獲得した。
1位 瑞原明奈(U-NEXT Pirates)+49.2
2位 勝又健志(EX風林火山)+8.7
3位 高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)▲14.9
4位 堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)▲43.0
【観戦記】
全員集合を制したのは…─勝ちたがりたちの四重奏─(渡邉浩史郎)
第2試合
堀が要所要所で鋭いアガリを繰り出して試合をリードしていたが、小林がオーラスに逆転条件を満たすアガリを決めてトップを獲得、瑞原とのデイリーダブルを達成した。堀としては、欲しかったトップを目前でさらわれた、悔しい2位となっている。
1位 小林剛(U-NEXT Pirates)+60.2
2位 堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)+19.5
3位 松ヶ瀬隆弥(EX風林火山)▲24.1
4位 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)▲55.6
【観戦記】
ただ一言「嬉しいです」、と(後藤哲冶)
■ピックアップMリーグ
ヘッズアップの攻防──! 本田朋広と二階堂亜樹の激戦のオーラス【須田良規のMリーグ2022-23セレクト・12月6日】
本田がノーテン宣言でトップを取りきった試合、トップを逃した側である亜樹側の視点や思考が全体牌図を元に書かれている。
■12/5-12/9の結果
週の勝ち頭はU-NEXT Pirates。瑞原・小林の同日連勝によって100ポイント以上を稼ぎ、プラス域まで目前に迫った。渋谷ABEMASが100ポイント近く減らし、やや停滞。フェニックスは連対がなく、7位まで後退してしまっている。
■12/12-12/16の注目ポイント
この週の注目プレーヤーとして、萩原聖人を挙げたい。ここまでは俳優業の関係もあって全選手中最少の出場5試合にとどまっている。しかし、出演していた舞台の日程が一段落し、今週からは出番を増やしてくるはず。TEAM雷電が中団を抜け出し上位進出を果たすためには、この男の活躍が必要不可欠だ。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。