「この一ヶ月、プレッシャーが大きかったんです…」と声を詰まらせたEX風林火山 永井孝典 Mリーグ頂上決戦での三度の放銃はミスだったのか??【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 3/19 第2試合】担当記者 ゆうせー

現物はない。

永井は、

スジの【2マン】を場に放った。

「ロン」

何ということだろう。

「18000」

悪夢だ。

いや、夢ならばどれほどよかったことか。

これは紛れもない現実。

手の形としても、ここで切る牌は【2マン】しかない。

強いて言うなら、リーチがかかる1巡前に、

暗刻絡みの手役を見て、ここからトイツの【2マン】ではなくリャンメンを落とす手はあったかもしれない。

とはいえ、この時点で下石との点差は41700。大差だ。

フラットな点数状況と同じようにリャンメン2つの構えにして、このまま大怪我がないように終わらせよう、という選択を否定することは出来ないだろう。

次の局は、

滝沢が堂岐に5200は5500を放銃し、ゲームセット。

永井は、

-36100点のスコアで、この半荘を終えた。

トップは堂岐なので、最多トップ賞はまだ横並びの状態ではある。

しかし、永井と最高スコア賞を争っている下石が2着となったため、

下石と永井で100ポイントほどの差がつくこととなった。

インタビューでは、

「ここ一ヶ月くらいプレッシャー凄かったので… ちょっときてますね。すみません。」

と、時折声を震わせながら話した永井。

少なくとも昨日、世界の麻雀打ちの中で一番大きなプレッシャーを感じていたのは貴方だろう。

結果は思うようにいかなかったかもしれないが、極度の緊張の中で戦った自分を、まずは褒めてあげてもいいのではないだろうか。

この記事でも見てきたように、大きなミスはなかったように思う。

ここまではプラスの方に出てきた賽の目が、今日はマイナスに転んだ格好だろう。

なんせ、Mリーグ初年度で、これだけの重圧を感じながら麻雀を打った自分を、

「よく頑張ったな」

とねぎらうのがいいと感じる。

また、この経験は長い麻雀人生の中で絶対に活きてくる。

先ほど「世界の麻雀打ちの中で一番大きなプレッシャー」と書いたが、同じ卓についてタイトルを争っていた、下石や滝沢も重圧を感じていないわけがない。

ただ彼らは歴戦の猛者だ。彼らのようにプレッシャーを上手く自分の力に変換出来るようになるには、経験が必要だ。

話は少し逸れるが、下石も永井と同じく今年がMリーグ初年度となる。タイトル戦の経験や、自団体のAリーグで戦ってきている強みはあるだろうが、堂々たる戦いっぷりは見事というほかない。

話を永井に戻すと、今は辛い思いもあるだろうが、永井にとってその心の痛みは必ずや糧となるだろう。

「メンタルにきている」

とも、永井はインタビューで話していた。

確かにポイントをはじめ、色々なものを失った感覚があるかもしれない。

だからこそ、ここで改めて、

Mリーガーになってから過ごしてきた時間を振り返ってほしい。

デビューしたときの緊張。

その後の怒涛の活躍。

ミスをしたときのチームメイトの激励。

一緒に練習をしているプロ仲間の応援。

そして、笑顔で迎えてくれるファンとの交流。

永井孝典が歩いてきた道のりには、たくさんの「温かい感情」が生まれてきた。

そして、それは今なお皆の胸に残っているではないか。

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