二階堂亜樹、自らの「好調」を証明した開幕戦トップ【Mリーグ2025-26 ファイナル 観戦記 5/4 第1試合】担当記者 喜多剛士

麻雀の怖さは、こうした 小さな揺れが連鎖していくところにある。

同じ打ち手として勝負手がアガれなかった際に「ダマにしていれば」「リーチで抑えていれば」と考えてしまう気持ちはよく分かる。

だからこそ、気持ちを切り替えて次の局に向かうことが大事になる。

東4局の倍満ツモで一気に流れをつかんだ寿人は、その勢いのまま南1局に2600、南2局に3200と軽快にアガリを重ねていく。南3局では大介が500-1000をアガり、点差が微妙に詰まったことで、亜樹は 満貫ツモ条件を残したままオーラスを迎えることになった。

 

南4局

そのオーラス、亜樹に選択が訪れる。【白】を引いて6ブロックの構成。筒子のリャンメンターツは残すとして、索子と萬子の24のカンチャンターツのどちらかを外す必要がある。

満貫条件であり萬子のホンイツがわずかに見えること、さらに【5マン】を引いた時に多面待ちへ変化し、リーチ・ツモの裏条件を満たすルートがあること。これらを総合して、亜樹は索子のカンチャンを外す選択をした。

しかし次巡、ツモってきたのは裏目の【3ソウ】。続いて【9ピン】。もし萬子ターツを外していれば、一発ツモで満貫条件クリアだっただけに、悔しさの残る展開だ。

それでも亜樹は「ツモって裏条件」をしっかり見据えカン【3マン】でリーチを選択した。

あの場面でのターツ選択は、自身の判断で萬子を残すのが正着であり、裏目を引いたのは完全に結果論。ここでリーチ判断に迷いはなく、与えられた条件の中で最善の選択を貫いた形だ。最悪、他家からの出アガリでも2着は確保でき、首位チームとしてのポイント加算できる状況を考えても問題はない。

そして、親の大介が追っかけリーチを放った直後、亜樹が【3マン】をツモ。

裏ドラは【9ピン】。リーチ・ツモ・ドラ・裏で 2000-4000。

見事に条件を満たし、亜樹が逆転トップを決めた。

 

終始苦しい展開だったのは大介。セミファイナルでは抜群の内容を見せていただけに、このラスを引きずらず、次戦ではまた正着を積み重ねていきたいところだ。

瀬戸熊は満貫こそアガったものの、その他では見せ場を作れず3着。

2着の寿人も、あの見事な倍満ツモからオーラスまでトップを走っていただけに、悔しさの残る結果となった。

そして、首位の風林火山にとっては、嬉しい逆転トップとなった。

「好調の選手を使っていきたい」と語っていた亜樹だが、この日の内容を見る限り、誰よりも“好調”だったのは自分自身なのかもしれない。

風林火山は完全優勝へ向けて、これ以上ない好スタートを切った。

この後、どんな戦いが待っているのか、どんなドラマが生まれるのか期待したい。

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