浅井堂岐、裏ドラ5枚の快勝劇〜
熾烈な2着争いを制したのは?
文・千嶋辰治【金曜担当ライター】2025年10月3日
第1試合
東家:佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
西家:浅井堂岐(セガサミーフェニックス)
北家:小林剛(U-NEXT Pirates)
勝負所はいきなり訪れた。
東1局 ドラは。

親の寿人の3巡目からご覧いただこう。

自称ホンイツコンサルタントの手にマンズと三元牌がズラリ。
に
がくっついて一応ソーズに手をかけたが、寿人が描く最終形は最低でもマンズのホンイツで満貫、あわよくば大三元まで…という構想だろう。

ここで手牌を内に寄せていく小林からが打ち出された。
寿人はもちろん動く。

小林は続けて打とし、寿人がポン。

東1局から場に戦慄が走る。

寿人はドラ受けを拒否する打。
ここでテンパイというケースはもちろんあるが、三元牌の2種が鳴かれていて河にホンイツの気配が薄いということはいよいよ大三元への警戒度が高まる。
打の後の寿人の動向に注目が集まった。
しかし、この局は手がぶつかり合った。
まずは松本。

ドラを引き入れてイーシャンテン。
さらに堂岐。

をツモって四暗刻のイーシャンテン。

しかし、悲しいことにが河に2枚切られているため
のトイツ落としとするも、ドラトイツのチャンス。
次巡の寿人。

ここでが重なって
を切った。最低5,800からの先制点は軽んじられないのだが、寿人にツキがなかったのは、

堂岐が労せずこのを合わせ打つことができたことだろう。
ここで堂岐の手にブレーキがかかっていたら、あるいはこの局の結末は違ったものになっていたかもしれない。
先制テンパイは松本。

ドラ表示牌のカンは決して楽な待ちではないが、ヤミテンでも満貫。
ヒットマンが闇に紛れて引き金に指をかけた。
と、そのタイミングで寿人の手に現れたのは、

役満の種。
しかし、寿人はいささかの悔恨も見せずにツモ切ってみせるのだが、

痛恨となるのは役満への道が見えていたことよりも、を切るべき手順になってしまったがために「悲劇」に巻き込まれてしまったことだろう。
悲劇の序章は堂岐のこの場面。

堂岐はをアンカン。
