熱論!Mリーグ【FS第21節】
愚直に攻め込む滝沢、
果敢に差し込む園田、
その先に待ち構える未来へ…
文・危険な鬼太郎【FS第21節担当ライター】2019年3月30日
今のドリブンズの2連勝をした状況は詰将棋と似ている。
詰みへの手順さえ間違わなければ自ずと勝ちはやってくる。どんな奇手をやってこようともそれに動じないポイントがあるからだ。
東一局
寿人が先制リーチ
親の滝沢も寿人の当たり牌のを抑えての追っかけリーチ!
これに対応した園田の打牌が面白い。
完全安全牌があるのにも関わらず、滝沢に現物で寿人の無筋のを打った。
ドリブンズにとって最悪なのが風林火山のトップだ。それを阻止するのために差し込みを積極的に狙う。
そして滝沢の現物のを打って寿人に差し込み。
園田にとって重要なことは滝沢がトップにならないようにすることだ。それを最優先させる。
何のためにチームがこんなにも点棒を稼いだのか?それは優勝するのもあるが、卓上を支配するためだ。
東3局でもそれが伺える打牌を見せた。
まずは親の寿人のリーチ
押さえつけのリャンメンリーチだ。
これに対して園田は
ドラそばのでさえもノータイムで押していった。
普通の状況では押さない。なら、園田は何故押したのか?それは滝沢にトップを取らせないためだ。
仮にこの牌で寿人に12000を振り込んでも構わない。それは滝沢のトップの確率を減らす。次に目指すことは自分がアガって局を進めることだ。
この両方を満たすために園田は無筋を切り続ける。
無筋を切り続けてリーチを打った園田は寿人から6400のアガリ!
こうして滝沢がアガらずに局が進むことが園田の理想だ。
東4局でも園田はこのアガリ。
3200を多井からの打ち取り。
園田としての勝負所は南一局の滝沢の親番だけだ。それさえ流せばすべてがプラン通りに事が進む。
南一局
親の滝沢のリーチ
適度にが見えており、カン待ちは良いように見える。あとはじっくりツモるだけだ。
しかし園田
リーチ一発目にはワンチャンスの。そして2発目には無筋の。
この局だけは無理をしてでも滝沢の親番を流してトップになる確率を極端に減らしたい。この局だけは園田は暴牌を打つ。
親の滝沢にトップを取らせないように降りるのではなく、トップを取らせないように攻めている。
こんな全然よく見えなくて情報も無いシャンポンで園田は追っかけリーチ。
しかし、ここは滝沢の当たり牌のを掴み
裏も乗り7700の放銃。ドリブンズとしては最悪のトップラスへの破滅の道に行きつつある。
滝沢はその後
6000オールをツモってトップへの道へ歩み始める。
南2局
園田は親番なのでまっすぐ手を進めるものの、