雷神とゼウス──瀬戸熊直樹と鈴木たろうが見つめる先──【Mリーグ2026-27 観戦記 9/25 第2試合(麻雀ch)】担当記者 小林正和

【東】と【中】が浮いているこの形は、すでに間に合っていない。そう判断しても不思議ではないと考える。

もちろん、これはすべて牌譜を見終えた後だからこそ言えることだ。

卓上では、相手の手牌は見えない。
わずかな手出しと仕掛け、そしてそこから得られる情報だけを頼りに、一瞬の判断を迫られる。

だから、この一打をもってたろうの判断を否定するつもりはない。

むしろ、こうして後から牌譜を紐解けば紐解くほど、その一打の難しさが浮かび上がってくる。

それでも、

「ここまで見抜けるのではないか」

そんな期待を抱かせるのもまた、たろうという選手なのだ。

卓から離れると「ゼウス」という呼び名からは少しかけ離れた穏やかな一面を見せる姿。

神の目線でなら見えるものを、卓上でどこまで追いかけられるのか。越山監督が期待しているのは、もしかすると、そんな「神の領域」に近づくような一打なのかもしれない。

初年度以来の栄光を、もう一度その手にするために。そのシャーレを掲げるために、この男がキーマンになることは間違いない。

デジタルとアナログが混ざり合い、その先に新しい答えを見つける。

天の川のように流れるBITに込められた想いのように、たろうの一打一打が、チームの新たな答えへとつながっていく。

そう、その先に待つ、輝くシャーレに向かって。

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