Mリーガーを続々クラッシュ 朝倉康心の変態すぎる超頭脳ドライブ【熱論!Mリーグ】担当記者:ゆうせー

熱論!Mリーグ【Thu】

Mリーガーを

続々クラッシュ

朝倉康心の変態すぎる

超頭脳ドライブ

文・ゆうせー【木曜担当ライター】2018年10月25日

Mリーグで採用されている自動配牌機能。対局を見ていても何の違和感もなく馴染んでいるように見える。時間短縮の観点からも、色々な放送対局で採用されたらいいなと思う。

世に広まったのは10年前くらいのことだろうか。そのころ弟(朝倉康心選手)とメールをすることがあった。何の要件だかは忘れてしまったが、弟が麻雀にハマっていることは母親から聞いていた。

 

私「おー、そういえば麻雀どんな感じなん?」

朝倉『こないだ、おばあさんと打っててな』

朝倉『おばあさんツイてなくて、席代わって!って言われたから代わったんやんか』

私「うんうん」

朝倉『そしたら、そのおばあさん、出親でいきなり天和アガってん…俺の天和…』

私「麻雀やめたらw??」

 

自動配牌ならではの恐ろしい話だが

「もしもそのとき朝倉が麻雀をやめていたら…」

考えるだけで恐ろしい。続けててくれて、本当に良かった。

というわけで、10月25日(木)の対局を振り返りましょう。2回戦をメインでお届けいたします。

 

解説席の方々

こうしてみると、ゆーみんの人見知り感が画面からにじみ出ているような…守ってあげたい、という気分になってくる。

 

1回戦は、U-NEXT Pirates 小林剛が待望の初トップ。

 

本人はインタビューで「誰でもアガれる」と謙遜していたが、

 

このチートイドラドラのイーシャンテン。早い段階で、またはと並べてしまうと、「もうターツを外しているのか…メンツ手なのか怪しいな…」という感じで、変則手の可能性が高いと読まれてしまうことも。

は待ちごろの牌なので残しておくとして…

 

 

からの…

 

を引き入れて次巡リーチ。上手くいくとこのように

リーチ

「七対子っぽくない河」で七対子のリーチが打てる。での出アガりも期待できる河だ。

 

結果は…

 

8000オール!上手くいきすぎです!オレたちの“ずるごー”が帰ってきた感。

 

本人もめっちゃ嬉しそう。ロボロボ言われているけれど、小林はとても表情豊かですよね。

 

 

 

2回戦

【対局者】

渋谷ABEMAS・多井 隆晴

EX風林火山・勝又 健志

U-NEXT Pirates・朝倉 康心

赤坂ドリブンズ・村上 淳

 

 

どうも今日は朝倉の様子がおかしい。

 

ツモってきた牌を、

 

盲牌だけでそのまま空中切りしてしまった。

 

また、別の局では、

 

ここからをチーするのは良いとして、

 

…?

タンヤオのターツが足りていない以上、打とすべきだろう。のロスはかなり痛い。

 

さらにこの後、

 

朝倉はを鳴いてドラのを切った。うーん…。これもを打ってのくっつきテンパイにしたほうがよいのではないか。

ただ、この局に関しては、朝倉の一連の打牌に理由があって…

 

東家 多井の視点

 

親番の多井はここから…

 

。続けて…

 

として、の順にカンチャンターツを払っていった。

これは他家に「手の内がかなり整っているぞ」と見せる作戦である。

から打ってのくっつきを見切り、そのままターツを払うということは、もっといいターツで手牌が構成されていると読める。

その読みを逆に利用して、子方に警戒させる狙いなのだ。親で注目されているからこその作戦である。

朝倉はこの多井の切り出しに反応して、門前でも仕上がりそうな手を仕掛けることにしたのだろう。しかも、多井の現物を手にキープする、という不自由な状態で。だ。

さすがにを持ったまま喰いタンは厳しかったのではないだろうか。喰いタンにいくならを切ってドラドラ以上で目いっぱい。を持つのなら受けも考えつつ門前進行が良かったと思う。

 

あー、なるほど。今日は特に厳しいメンツ。チームとしても上位どうしの勝負どころ。朝倉は、気合が入りすぎてしまったのではないだろうか。

言わば、イレ込んだ状態である。大丈夫なのだろうか…

 

そんな中、

 

東2局の4本場に音声が突如消える。

そして、再開後に各選手の打牌速度が急激にアップした。

おそらく、スピードアップの指示が出たのだろう。

もちろん、番組枠や終電の関係で終了時間に間に合わせたいのはわかる。

ただ、それは番組開始時から分かっていること。急に速度が上がって見づらい、というコメントも見られたように、一気に速度が変わると視聴者側が戸惑ってしまう。

 

この日の対局は、2回戦の東1局の連荘中、各選手の打牌が遅かったように感じた。

これを機に、半荘の途中からではなく東1局からある程度のテンポで打ってくれたらありがたいな、と思う。

 

 

南1局

ここまで我慢してきた朝倉にチャンス手が舞い降りる。

 

ドラ3赤1のチャンス手。4トイツ1アンコで縦の手も見えるが…

 

朝倉の選択は打。現状ブロックが1つ足りない状態。字牌よりもくっつく枚数の多い数牌を残した方がいいとの判断。にくっつくのはの15枚。は最大でそのものの3枚。差は歴然だ。

なんとなくを切ってしまうプレイヤーも多いのではないか。

 

字牌を処理しきったときに、この形のイーシャンテンに。

 

そして…

絶好のを捉えた!リーチ!

 

勝負を賭けてきた勝又から8000のアガリとなった。

 

南2局

8巡目、親の勝又にチートイドラドラ赤のテンパイが入る。

 

その後12巡目にツモ切りリーチを敢行。

 

めっちゃイヤそう…

 

そのイヤそうな朝倉の手牌。

まずここで小考。

この点棒状況で、ラス目の親である勝又のツモ切りリーチを考察すると…

①役ナシなら即リーチしている可能性が高い→役アリだったか

②良い待ち(枚数が多いor勝又の河を見て通りそうな待ち)なら即リーチしている可能性が高い→良い待ちではなさそう

③状況がかわったからリーチに踏み切ったか

 

このあたりのことが考えられる。

が5巡目に切られていることから、良い待ちの待ちならリーチしている可能性が高いと読んだか。また、ピンズの上は状況がかわっていない、よって…

プッシュ。残り巡目が少ないとはいえ、リーチしているのは上家。チーしてテンパイをとれる公算もあるので、ここはもう少し粘る。

 

次に引いたのは…

 

1枚切れの。これは良い待ちの部類であろう。いけそうか…?

 

もいったー!

 

その後、残り2巡で1枚切れのをつかみ打。あわよくば、のケイテンの目は残す。粘った甲斐あって、

 

最後の勝又の打牌、をチーし打でテンパイ料をもぎとった。さすがケイテンで本を1冊書いただけのことはある。まさに執念のケイテン。

 

 

南2局1本場

2巡目にこの形になった朝倉。

 

4巡目には、

 

この形になり、切りリーチ敢行。

 

あっさりと満貫ツモ。これはただの運だけです。

 

南3局1本場

さらに追加点をあげ、微差トップ目に立った朝倉。手にした配牌がコチラ、

 

『あー!いい手ですねー!!』

 

解説の魚谷はそう言っていたけれど、そこまででもないような… 最速マーメイドは役牌大好きなんですな。

 

この手の進行としては、

 

派手なターツ落としで点棒のある二人を抑えつけたのちに、終盤上家の安全牌で山にもいそうなを重ねたのがお見事。

1300は1400オールのツモアガリ。これで、流局を挟みながら3連続のアガリ。

 

南3局2本場

 

見ての通り、バラバラの手。さすがにアガれないだろうなと思ってみていると…

 

牌に朝倉の魂が乗り移ったかのような激ヅモラッシュ。コメントにはアサクラッシュって書いてあったけれど、なんか朝倉が大破したようにも聞こえる…

 

そのころ村上は…タンピン三色を狙ってを先切り。その分のスペースを使ってを抱えていたところに、

 

ドラのがやってきた。

 

場を見る村上。実はこの局

 

多井の河 

 

勝又の河 

 

と二人とも第1打に、第2打に手出しという切り出しになっている。

 

これは、「役牌が重なっても嬉しくない手だから先に切る」という意志のこもった河なのである。

 

配牌からがトイツだった場合は、もう一つ役牌が重なったらうれしいですよね?だから、その場合はよりの方が先に切られることが多いだろう。

 

朝倉もインタビューでこの局を振り返り「がトイツで入ってなさそうな河」と言っていたが、おそらくこのことだろう。

 

したがってここで村上は打とした。

 

その瞬間、

 

朝倉の視線が河をぐるり一周した。村上のドラ切りに対してのありとあらゆる情報を集めようとしたのだろう。なんかちょっとヤバいけどすごい。すごいけどやっぱヤバい。

 

 

同巡、勝又もをツモ切り…

 

 

あっさり朝倉にメンホンチートイのテンパイが入る。は2枚切れになった。待ちは1枚切れのを選択。

 

ん…?と言えば…??

 

皮肉にも、村上にスッとテンパイが入ってしまう。

 

「リーチ!」響く溌溂とした声。

 

「ロン」

 

しかしその声は、朝倉のロン発声の前に霧散してしまった。

トップを手中に収める12000は12600のアガリ。

 

 

南3局3本場

さらなる加点を目指してをポンした朝倉。ドラのもトイツだ。

 

上家からが出たぞ…

 

朝倉をスルー。手の中の唯一の良形がターツ。急所だけ鳴いて、相手に打点と進行速度を読ませない作戦か。

 

これがぴたりとハマる。自力でを引き入れた後に…

 

この手格好の勝又からが打ち出される。

 

狙い通りのポン。朝倉は1副露で手の内も絞りきれない。勝又を責めることも出来ないだろう。

 

ダメ押しの12000。入れ込んでいるわけじゃない。これはまさにトランス状態。

鬼気迫るアガリの連続で、朝倉はこの半荘見事トップとなった。

 

ただ、ご存知の方も多いかもしれないが、卓を離れると一気に霊圧が下がるのが朝倉である。

 

インタビューアー「発が切られたときに、朝倉選手の…お顔が…」

 

魚谷「ただ…ちょっとやっぱり(カメラ目線)ズレてましたね…」

小林「堂々とカメラに向かってコメント欲しいところですね…」

 

キャスター陣みんなにまんべんなくイジられる、愛されキャラの朝倉なのでした。

 

2018年 10月 26日 ゆうせー

ゆうせー

京都大学法学部卒の現役塾講師でありながら雀荘の店員もこなし、麻雀強者が最も集まる人気オンライン対戦麻雀「天鳳」でも全国ランキング1位(鳳南2000戦安定段位ランキング2018年5月現在)、麻雀界では知る人ぞ知る異才。「実戦でよく出る!読むだけで勝てる麻雀講義」の著書であり、Mリーガー朝倉康心プロの実兄。

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