天和(テンホウ)は、親が配牌時点でテンパイして第一ツモでアガることで成立する役満。地和(チーホウ)は、子が配牌時点でテンパイして第一ツモでアガることで成立する役満です。天和と地和は配牌時点でテンパイすることが条件なので、非常に出現頻度の低い役満ですう。すべての役のなかで最も偶然性が高く、狙って作ることはできません。
手牌の形も牌の種類も問わないので、ほぼすべての役満との複合が可能ですが、四槓子だけは複合できません。ただし、どちらにせよ天和・地和と役満の複合は天文学的な確率となるため、あまり現実的ではありません。
【目次】
天和(テンホウ)・地和(チーホウ)が成立する条件
天和(テンホウ)が成立する条件
天和は、親が配牌時点でテンパイし、第一ツモでアガることで成立する役満です。ただし親の場合は通常、配牌とともに第一ツモも取ってくるので、「配牌時点でアガっている」というのが一般的な条件となります。
アガリ形は4面子1雀頭でなくともよく、七対子(チートイ)や国士無双(コクシムソウ)の形でも成立します。カンをした場合はアガれたとしても第一ツモではなく嶺上牌でのアガりとなりますので成立しません。
天和(テンホウ)
- 配牌でアガっている
- 暗槓をすると不成立
天和=親が配牌でアガっている
配牌
地和(チーホウ)が成立する条件
地和は、子が配牌時点でテンパイし、第一ツモでアガることで成立する役満です。天和と違い、子は配牌の時点で手牌が13枚なので「テンパイ→第一ツモでアガリ」という流れになります。
天和と同様、アガリ形は4面子1雀頭でなくとも成立します。ただし子の場合、自分のツモ番までにチー・ポン・カンが入ると不成立となります。また、自身による鳴き(暗槓含む)をしても同様に無効となります。
地和(チーホウ)
- 配牌でテンパイしている
- 他家の鳴き(暗槓含む)がない第一ツモでアガる
- 鳴き(暗槓含む)をすると不成立<
地和=子が第一ツモでアガる
配牌 第一ツモ
天和(テンホウ)・地和(チーホウ)と複合しない役満
天和と地和は、手牌の形も使う牌の種類も限定されていないため、ほぼすべての役満と理論上複合が可能です。ただし、「暗槓を含む鳴き」によって不成立となるため、「槓子を4つ作る」という条件で成立する四槓子(スーカンツ)とだけは複合できません。
天和(テンホウ)・地和(チーホウ)の注意点
人和(レンホウ)
天和と地和は、「配牌時の第一ツモでツモアガる」という条件ですが、子が配牌でテンパイ(「地和チャンス」などと呼ばれることがある)している状態で、自分より先に第一ツモを済ませた他家から捨てられた牌でロンアガリをすると、「人和(レンホウ)」という役になることがあります。
ただし、人和についてはアガリの条件にもルールによって若干異なり、さらに役としての処理においても
a.役満のアガリになる
b.満貫~倍満などの固定の点数でのアガリになる
c.4翻~8翻の役として数え、他の役とも複合する
d.役として認めない
など、さまざまなルールがありますので、必ず事前に確認しましょう(dのルールの場合、他に役がなければアガれず、手を倒してしまうとチョンボになる)。
天和(テンホウ)・地和(チーホウ)のまとめ
天和と地和は、ある意味で最も分かりやすい条件の役満です。ですがその条件は完全に運によって左右されるものであるため、対局者の意思によって狙うことはできません。
天和の場合、成立する確率は約33万分の1と言われており、一生かかってもアガれない可能性のほうが高いくらいです。ただし難しい形を覚える必要はなく、逃した場合の麻雀人生の損失を考えると、初心者の方も覚えておいて損はありません。
以下の記事で天和・地和をはじめ、役ごとの飜数を一覧でまとめています。
点数計算、符計算の解説記事はこちら。