激突、三倍満vs四暗刻!
萩原聖人は自ら楽しみ、
面白い麻雀で勝つ!
文・東川亮【月曜担当ライター】2021年2月15日
大和証券Mリーグ・レギュラーシーズンは残り4週、各チーム16戦を終えれば全日程を消化する。
現状は突き抜けた1位の渋谷ABEMASを除けばどのチームも勝ち上がり・敗退が現実的に見えるポジションであり、応援しているチームの結果に胸が痛くなるというファンの方も多いだろう。
しかし切羽詰まった局面だからこそ、見る側としては面白くなる。
選手たちが深い思考と苦悩の末に導き出す選択の数々が、見ている我々に極上のエンターテインメントを提供してくれるのだ。
2月15日 第1回戦
北家:高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
東1局、親番の村上。
4巡目でイーシャンテンの形になるが、ペン受け、カン受けという愚形二つ残りは不満も不満ということで、を切って好形を求める。
を残したのは縦重なりでのタンヤオを見たのだろう。
次巡、を引いてドラ受けのあるイーシャンテンに。
を引き、さらにカンターツを払っていく。
そこからと引いてカン待ちテンパイの形になるも打、まだテンパイを取らない。
次巡引き、これなら合格点。
マンズを伸ばしきっての待ちで満を持してのリーチを打つと、
安目ながらこれを一発ツモで2600オール。
親番だからといって拙速なリーチに行かない村上の手組みが光った。
村上は東1局1本場に萩原のリーチ七対子赤の6400は6700に放銃するも、東3局ではタンヤオ平和一盃口ドラドラ赤という大物手をヤミテンでツモ。
3000-6000のアガリで一気にリードを広げた。
点数を持つと、ただでさえ高い村上の守備意識がさらに高くなる。
東4局。
親の高宮がダブを鳴いてカン待ちの満貫テンパイにたどり着き、そこに亜樹が役なしカン待ちから待ち、高目一気通貫という手に仕上げてリーチ。
村上はが暗刻のところに3枚目のドラまで引いたが、あっさりとヤメ。
高宮が切りリーチの亜樹に対して一発でを押しており、打点がある手とは言えトップ目から押すには見合わないということだろう。
この局は追っかけリーチの萩原が高宮から一発でを仕留めて8000。
試合は村上対萩原の様相を呈していく。
南1局1本場。
萩原の手は123の三色がハッキリと見える形。
手役への意識が強い打ち手だけに、すでに最終形のビジョンを見据えていたに違いない。
絶好のカンを埋めて切り。
引きのリャンメン変化を見切り、受けの狭さを承知で安全牌を持ちつつ三色一本に狙いを定める。
は痛・・・くない!
この引きならば!
萩原らしい、意志のこもった三色確定リーチだ。
待ちはドラでそうそう出る牌ではないが、本人的にはツモで決める気まんまんだったはず。