西原理恵子 & 山崎一夫 ギャル雀ポリに続いて…

ギャル雀ポリに続いて
たぬ1号店お正月で閉店

みなさんお元気ですか?

私はここんとこ、さっぱり元気がなく、かなり落ち込んでおります。

というのも、私が経営する雀荘たぬ4店舗のうち、高田馬場の一番古い本店が、このお正月で閉店を余儀なくされるからです。

今から十数年前、高田馬場に「ポリエステル100%」という女の子だけのフリー雀荘が誕生しました。

経営者は、白夜書房の元編集者で、西原理恵子さんや私の担当だった河本智彦さん。
河本さんは、エロ企画のハメ撮りの時だけ出社し、それ以外はフリー雀荘に入り浸り。

「若い女の子・麻雀」

という2つの欲望に対する妄想が高じて、ついに自分でギャル雀を初めてしまったのだ。
これが大ヒット。東京中はおろか、日本中から麻雀ファンがポリに集まり、河本さんは大儲けしたんです。

「羨ましい」

それを電信柱の陰から覗いていた男が、何を隠そうワタクシです。

 

さっそくポリの近くに、河本さんとポリの女性従業員に手伝って貰って、同じような店を開店しました。

最初は赤字続きで苦労したものの、女性クルー(従業員)の健気な働きぶりのおかげで、やがてそこそこに儲かるようになったんです。

調子に乗って次に出したのが、河本さん紹介の物件で、同じ高田馬場の駅前の新店。
ここも1年以上苦戦していたんですが、たぬオリジナルのソフトピンで、なんとかやっていけるようになりました。

高田馬場だけでやめておけばよかったのかもしれませんが、その後も、新宿店水道橋店と無理をしながら出店し、今に至っております。。

個人的には、本店はこれらお店を生んだ、子だくさんのお母さんみたいな思いがあるんです。
たぬが店を増やしている間に、いつの間にか経営不振に陥っていた、元祖ギャル雀のポリが閉店しました。

「河本さんの放漫経営はケタ外れだったからなあ。河本さんならまた復帰できるよ」

ポリ閉店の夜、河本さんを慰めた私ですが、数年後たぬ本店を閉店するとは、思ってもみませんでした。

今思えば、ポリの真似をして開店しただけあって、私自身もやはり放漫経営だったと、深く反省しております。

 

ああ、脳ミソからじわ~っと欝汁(うつじる)が出て、さらに落ち込んでしまいました。

本店の点5は新店に
統合して頑張るのだ

「この仕事をツブしたら、あとの仕事は無いからね」

たぬ開店の時の西原理恵子さんのお言葉です。
また、西原さん自筆のたぬの壁画(写真)にはこんなコメントも。

「メーテルまたお店が消えたよ」

「店舗の広げすぎなんだよ」

 

すでにお見通しだったのね。
本店の年配の常連さんに、閉店の挨拶と新店への点5の移動のお願いをしたら、

「親方、たとえ1軒になってもやめないでください。応援してますから」

と励まされました。

 

ありがとうございます。元もとはたった4卓だけの店だったんですものね。
かといって、本当に1店舗にしてしまったら、お客さんも不便だし長年苦労をかけたクルー(従業員)にも申し訳がない。

「親方、前から時どき話題に出てた、高田馬場を1店舗に統合する時期かもしれませんよ」

ベテラン女性クルーの、提案です。

「それに、本店はエレベータも無い古いビルだし、新店のほうが駅から近いですし」

なるほど。

「じゃあ、みんなは辞めずに新店で働いてくれるかな?」

「もちろんです、お客さん一人ひとりに事情を説明して、わたしたちといっしょに、新店に移って貰うように頼んでみます」

 

この以前からの案に関して、放漫経営に浸かった私は、あまり真剣に考えませんでした。

やはり、歴史の古い店への愛着や、過去の小さな成功体験が経営判断を間違えたり、先延ばしさせていたようです。

「親方、こちらの都合で新店に移動してもらうために、割引の定期券をプレゼントしたらどうでしょう?」

「1か月定期?」

「どーんと3か月くらい行きましょう!」

なるほど。

「それと、2レートでもすぐにご案内ができるように、クルーか本走スタッフ(打ち子)を増やしましょう。本店の家賃が要らなくなるんだから、それくらいの経費はだいじょうぶでしょ」

なんと素晴らしい経営判断!
代わってくれ!

 

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