麻雀最強戦2019女流プレミアトーナメント「華麗な技」観戦記【決勝卓編】恐怖を知ったからこそ打てた鬼気迫る水口美香の「一打」

麻雀最強戦2019

女流プレミアトーナメント

「華麗な技」観戦記決勝卓編

恐怖を知ったからこそ打てた

鬼気迫る水口美香の「一打」

【決勝卓】担当記者:危険な鬼太郎 2019年2月23日(土)

 

女帝・水口美香を追い詰めるのは誰だ⁉︎

【決勝卓】

東家 水口美香

南家 小笠原奈央

西家 石田亜沙己

北家 塚田美紀

まずは東一局

起家の水口の選択

ドラドラで親のチャンス手の水口。

ドラ固定のあたりを切ってドラドラでをポンする手筋にするのが普通だが

ここは打をツモってのリーチ手順もOK。

一回戦から水口の手牌をブクブクにする姿勢は一向に変わらない。

手は真っ直ぐに進み、ドラを暗刻にして親の先制リーチをする。

それに対抗したのがラス親の塚田。

暗刻でドラ1の両面対決だ。

しかし一回戦の調子さながらに、塚田が水口のロン牌をつかんでしまう。

だが、一位しか意味がない決勝戦。

この程度の得点はリードにならないことを水口は身をもって知っているはずだ。

 

連荘後の東一局一本場

再度水口が聴牌を入れる

普通の状況ならばを切って

地獄の単騎待ちのリーチを水口ならばかけそうだが、上家の塚田が国士模様で牌が余っている。

だったら、を切ってとりあえず単騎待ちに受けて理想的な単騎でリーチをかけるか・・・?

水口の選択はを切ってのリーチ。

まだまだこの程度の加点では勝負は決さない。

ならば塚田の国士のアガリを阻止するためにプレッシャーをかけておこうという積極策だ。

今日の水口は必ずと言っていいほど成果を出す。

見事にラス牌のをつもり、3200は3300オール。他家の突き放しに成功する。

 

これ以上、水口の加点は許したくない3者。

東一局二本場

石田がをカンしてツモ切りリーチ。

これに手が詰まったのが小笠原。

一発でを打ち放銃してしまう。

こういうので手が詰まらないように1枚切れの字牌を安全牌感覚で持つのは非常に危ない。

何故ならばトップ目の水口の点数が明らかに離れすぎているからだ。

実際は石田のは後重なりだが、

1枚スルーして水口を親被りさせたいとする動きが1着取りだと多くなる。

少しもったいない放縦に見えた。

 

東2局

水口が珍しく長考を見せる。

を切るのが聴牌への道は広いがドラ受けがなくなってしまい、打点力が下がってしまう。

を切ってしまうと受けの枚数が圧倒的に減ってしまう。

そこで水口は打。ドラ受けと両面聴牌両方を狙える柔軟な手組で応戦する。

柔軟に234の三色に仕上げてのリーチ!

Mリーグでも同じような言葉が使われるが、

このトップ取り麻雀にはセーフティリードというものは存在しない。

ならば、取れるうちに相手が諦めさせるほどの圧倒的なリードを築かなければならない。

しかし、この水口のリーチを跳ねのけたのは親の小笠原。

この2600オールでまだまだ勝負は分からなくなる。

これで畳みかける小笠原続く東二局一本場では、このリーチ。

出アガリ9600点の高打点リーチだ。

これに全くひるまなかったのが塚田。

弱気な選択をするとチートイドラドラだし、

親に通りそうなを切って単騎待ちに受けそう。

だが、それだと山に残っているかどうかは運次第の牌で親に勝負することになる。

ならば、無筋ぐらいのリスクは背負う。だが、もし通れば五分の勝負に持ち込めるリーチのはずだ。

これぐらいの牌はB卓で打ち続けて決勝卓まで進んできた。

だからこそ変わらず危険牌を押してアガリへの道を模索する。

だが、不運にもを摑んでしまい、小笠原に9600の放縦。

一回戦しかない決勝卓でこんなにアタリ牌を摑むと厳しい。

しかし、この小笠原のアガリ以降、リーチは何度か掛かるもののアガリは出ず。

供託をためたまま東四局になる。

水口が供託回収と場を進めるためにリーチ。

ダンラスで親の塚田が降りるわけないが、

この待ちだと勝負できる。供託を回収できれば相当優位に局面を進めるはずだ。

そして親の塚田

待ちがフリテンとはいえ、

自分がを水口のリーチ後に通している。

上家の石田は安全牌しか切っていないので

このを持ってきたら切られそうなので

を落としてタンヤオを目指すのがベターな選択だと思う。

しかし塚田は打。フリテンを解消する選択に向かう。

が切りにくくて残しているのでこれは個人的にはダメな手順なのでは?と感じる。

次順を引くもののすぐに水口がツモ

結果的にはをとらえていても一緒だったからどうでもいい…とは私は思わない。

牌の押しっぷりがすごく魅力的な選手なので、こういった牌を少し精査してほしいなと感じただけだ。

 

南一局の水口の親は小笠原の一発ツモで差を詰める。

そして南3局にも水口のリーチをかいくぐり、

南四局オーラス、

小笠原と水口のどちらがこの対局を制するかの勝負となった。

水口はアガるだけ、小笠原は1300-2600以上のツモアガリだ。

聴牌を先に入れたのは小笠原

ピンフ聴牌だが、条件をクリアしていない。

これだとツモって裏1か水口から出て裏1の条件しかない(裏裏はレアケースすぎるので置いておく)

解説の片山はリーチに行くと言っていたが、

小笠原は打のヤミテン。を引いてのメンタンピンを待つ。

これもその人の美学みたいなものだと思う。

片山はこの局面だと100回やって100回リーチを打つだろうし、

小笠原が100回やって100回リーチを打たない。

たったそれだけだ。

暗刻の水口がポン!

オーラスにだけ限れば絶好の手だ。役を気にせずにアガリへの道に向かえる。

アガリ牌のがポンされた小笠原

を引いてがフリテンにも関わらずイッツーに向かう。裏ドラには絶対に頼らない覚悟を感じる。

親の塚田もこの親を離すわけにはいかない。チー、打

だが、よりもドラのを切ったほうがいいように見える。

確かに小笠原にポンされたら大変だが、それよりも自分の連荘のほうが大事だ。

まだまだ巡目が浅い。ケーテンよりもアガリを目指した手組をしたほうがいいのかな?と少し感じた。

局面変わり、小笠原

裏ドラに絶対頼りたくないのは感じる。

ならば、イッツーとイーペーコーの天秤をかけた打しかないと思った。

しかし打。どうせイッツー聴牌ならば出すだ。

ならば、この天秤で打ってもいいのでは?それが裏ドラに頼らない打ち筋なのでは?と感じる。

そして水口が聴牌

待ちのシャンポンだ。

水口のロン牌のを摑む小笠原。

親の塚田が聴牌している気配があるので降りる手もあるが、この手で勝負を決めることを決意した。

優勝は最後の最後まで攻めた 水口美香!

最後の最後まで緩めず、完全勝利といっても過言ではないほどの王様ゲームだった。

天は二物を与えずという言葉があるが、

水口にはその言葉が存在しないと思わせるような華麗な顔立ちと素晴らしい麻雀だった。

まだまだプレミアトーナメントの初戦が終わっただけなので、

まだまだこれからも注目していきたいですね!

【関連記事】

麻雀最強戦2019女流プレミアトーナメント「華麗な技」観戦記【A卓編】

麻雀最強戦2019女流プレミアトーナメント「華麗な技」観戦記【B卓編】

危険な鬼太朗
小説家に憧れる中で、競技麻雀に惚れ込んだ二十代。視聴者と一緒の視点に立ってわかりやすい記事を書いていきたい新人ライター。ツイッターはこちら→危険な鬼太郎