【 #神域リーグ2024 第25試合観戦記】音速の連続和了! 苦しい想いを積んだ一年 #渋谷ハル の師匠越え!【文 #後藤哲冶 】

第9節 第25試合

東家 龍惺ろたん (チームヘラクレス)
南家 渋川難波  (チームグラディウス)
西家 渋谷ハル  (チームゼウス) 
北家 風見くく  (チームアトラス)

このメンバーを見て、神域ファンの多くの方は、風見くくが昨年監督として指導してもらった渋川に挑戦する、とまず思ったのではないだろうか。

それは、もちろんその通り。
リーチの強さを教えてくれたかつての師に、成長を示せる機会。

だがもう1人、同じく渋川に麻雀を教わっていたのを知っているだろうか。

渋谷ハルだ。
昨年アキレスの一員としてのシーズンを終えた後、渋谷ハルは1人、渋川に麻雀の教えを乞うた。

昨年のシーズン、渋谷は出だしこそ良かったものの、そこからは徐々にポイントをマイナス。
最終的には150を超えるマイナスポイントを抱えてしまい、個人としては全体の19位でシーズンを終えた。
リーグ全体で一番苦しかったのが風見くくだった、と認識している人は多いかもしれないが、その1つ上は渋谷ハルだったのだ。

渋川に教えを乞うたのは、その悔しさからというのも、理由の1つにあるかもしれない。

そして今年もまた、なかなかプラスポイントを持ち帰ることができず、苦しんでいる。
チームの為、そして昨年から成長した姿を見せる為、渋谷ハルが自らのコーチに挑む。

東1局

渋川のリーチを受けて、安全牌が無い。
この手牌から、渋谷が選んだのは。

ドラの【6ピン】
ドラではあるものの、中筋の牌で、【2ピン】【3ピン】のターツ外しが入っていることから、メンツ手だとするとかなり当たりにくい牌。
これでイーシャンテンをキープすると。

ここでテンパイ。【4マン】【7マン】を切れば、タンヤオ赤1のテンパイだ。

【7マン】打とう、愚形にしか当たんない」

【6マン】が4枚見えになったことで、【7マン】が打ちやすくなった。
短い時間の中で、しっかりと場が見えている。
アガリ牌の【8ソウ】は、親番で粘るろたんが通している現物待ち。
残り巡目が少ないことも相まって、ここはダマテンに構えた。

これをすぐに龍惺から捉える。
2600のアガリで、渋谷が先制。

東2局

こちらも渋川に挑む形となった、風見。
ドラが2枚でタンヤオの仕掛け。【2ピン】をポンして、ここは【2マン】【3マン】のターツに手をかけた。
タンヤオに進むのであれば、【1マン】の受け入れはいらない。
であれば、【4マン】だけの受け入れよりも、ポンもできて形が変わる【4ソウ】【4ピン】を残したほうが良い。

しかし次巡赤【赤5マン】を引いて話が変わる。この牌を使い切ることができれば、8000点の手になる。
ということで、改めて【4ソウ】切り。これは良いバランス。

テンパイが入った後、親番渋川からリーチを受けてしまう。
【6ピン】を引いてきて、【2ピン】をポンしていることもあり、これは圧倒的に【4ピン】切りが良いだろう。

しかしこの【4ピン】がなんと渋川のロン牌。
良いバランスで打っていた風見だったが、5800の失点で、一歩後退となってしまう。

続く1本場は渋谷が軽快に仕掛けて1300を渋川から直撃。
こうしたかわし手をしっかりと仕掛けていけるのが、渋谷の強み。

この時の風見の手を見れば、この渋谷のアガリが大きな価値を持つことは、分かってもらえるだろう。
風見としては、リーチと言う時間さえもらえなかった。

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