ゼウスの自己否定 己の「慢心」を戒めた鈴木たろうの「会心撃」【熱論!Mリーグ/FS第9節】

13巡目、形が変化し万全のイーシャンテン。しかしこの時、神視点で見ている私たちは知っていた。

対面の多井が待ちでテンパイしていることを。ツモは言うまでもなくお、ツモのテンパイでもアガりは絶望的だった。が出て行かないツモ

などのテンパイに期待するしかないか…と思っていたところに引き入れたのは

望外のツモ。を切れば安全にテンパイが取れるが、たろうは強くドラの切りリーチとした。

 

たろう「アガりたいからね。取るべきリスクは取るよ」

 

これをツモって4,000オール。

対局後

「望外のツモ、ラッキーでしたね」

と私が言うと、たろうはこう語った。

 

たろう「多井さんでしょ?は切らないよ。引いたらシャンポンにしようと思ってた」

 

つまりツモの未来はこうなっていたという。

「へへへ」

と軽く笑うたろう。つくづく頼もしい男である。

 

阿部柊太朗

最高位戦日本プロ麻雀協会所属。オンライン麻雀「天鳳」の牌譜機能を駆使した超緻密な観戦記が話題に。ブレイク間近の若手プロ雀士。

(C)AbemaTV

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