Mリーグ2018ベストオブ【朝倉康心】〜21人のMリーガー名場面集〜

そして、狙い通りのを引いて打

が鳴けた!

これで打としてテンパイ。を残したために条件を満たしたテンパイが最速で組めた。

だが、

黒沢の親リーチがかかる。

そして、

トップ目の多井にもテンパイが入っていた。

三人が一歩も引かない壮絶なめくり合いが繰り広げられた。それぞれのチームのファンが、固唾をのんで勝負の行方を見つめていたに違いない。

結果は、

 

 

「ロン」

 

朝倉のアガリ!乾坤一擲のトップだ。

会心の内容に、インタビューでは笑みも零れた。

しかし、Piratesはこの後厳しい展開が続き、

リーグ戦最終日をこのような状況で迎えることとなる。

1戦目の先発は、朝倉。

戦いに臨む心持ちが決まったような、そんなスッキリとした表情で朝倉は卓へと向かっていった。

目標は、45500点以上のトップをとって2戦目の小林につなげること。

 

2019年2月12日(火)1戦目

しかし、あとがない状況で親番を迎える。しかも下家の滝沢が既に2副露。絶体絶命のピンチだ。

そんな中、

8巡目、朝倉にテンパイが入る。

大舞台での勝負所でも、朝倉は実に冷静だった。

少しの間、河を見つめて、

としてテンパイを外した。場に良さそうなカンのテンパイを、ここ一番で外せるのは朝倉しかいないだろう。

滝沢以外の二人はオリているので、ここは自力でツモれる待ちに組み替えるのが狙いだ。裏目の引きでも高目一通の3面張リーチ。も良さそうで、さらにチャンタ模様の滝沢にを切りたくない。

思考はそうだ。しかし、ここでテンパイを外すには人並外れた胆力が必要だ。

次巡、 

を引いて打を捕らえに行く。

先にアタマが出来てツモ+一発か裏の6000オールなら一気にトップまで突き抜ける。 

次に引いたのは、またもや悩ましいだった。 

朝倉は読みに入った。 

難解な部分もじっくりと考えた。

そして心を決めて、

もう一度だけ、自分の選択に全てを賭けられるか、確かめてから、 

を切った。一打に賭けた思いを、こんなにもひしひしと感じたことは初めてだ。 

その思いの大きさに牌が応えた。を引き入れて、リーチ。 

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