そうしてゆっくりと南4局の親番で大連荘すればいいのだ。何よりも南場の感触が良い。
多井も以前解説で「順位点も大切だが素点も大事」だと言っていた。多井の発言と似ているリーチだ。
これにさらに被せる瀬戸熊!
自分の待ちはペン待ちと弱いが、2件に対して安全牌が少なすぎる。この手牌では降りきれない。寿人に連荘されて次局、瑞原があっさりとアガってラスになるかもしれない。
瀬戸熊はこここそが、勝負局と見た。
瀬戸熊がを掴み、二人からロンの声。しかし頭ハネは勝又。
リーチドラの5200点。5200だと届かない…。
!!!!!?????勝又逆転トップ!
何と寿人が出したリーチ棒がここで響き、2着に転落してしまった。
寿人がリーチ棒を出さずに謙虚に構えておけばトップだった…。
だが、それは佐々木寿人の麻雀じゃない。傲慢で強欲。そして図々しいリーチで他を圧倒する麻雀。それが佐々木寿人だ。
これをヤミテンにして仮にトップを取ったとしても、別の半荘で寿人はトップを逃す姿が容易に想像できる。私の個人的見解では良いリーチだと感じた。
とは言え、KONAMI麻雀格闘倶楽部は下位に沈んでいる。それは藤崎、寿人の不調ゆえだろう。
寿人はこの先トップを取れるだろうか?私はこの日の半荘をみてトップを取れると確信した。
寿人の躍進を願い、この観戦記を締めようと思う。
小説家に憧れる中で、競技麻雀に惚れ込んだ二十代。視聴者と一緒の視点に立ってわかりやすい記事を書いていきたい新人ライター。