萩原としては切りリーチにドラがで、切りたいが気味が悪かったのと、この手牌になってからしばらくツモが空振り、感触が悪かったので少し引き気味に打ったのだと思う。
ただ、が3枚見えている状況で、この手牌からを切ってしまうと、受け入れが極端に狭くなってしまう。
また、魚谷の捨て牌の
→いろいろ手出しがあって→リーチ
は、単純な
からのダブルメンツ落としというケースは少なく、真っ先に思いつくのがのトイツを持っていて、途中でを引いて
というフォローとしてを引っ張ったけど不要になったからを切ってリーチ、というケースだ。
もし、カンで当たるとしたら
と持っていたことになり、これは早めのが不自然で、可能性としてはかなり薄いと言える。(ちなみに魚谷のリーチはタンキだった)
このような読みを働かせずとも、手牌的にを押すべき場面に見える。
萩原なりに感じるところがあったのかもしれないが、さきほど紹介した、魚谷が勝負形で親リーチに対してなんでも切っていった場面と、とても対称的に見えてしまった。
この場面は結果に影響はなかったが、残りの2つは結果に多分に影響した。
親番の萩原は、このイーシャンテンで考え込み、を切った。
これはの2度受けをツモっての高打点狙い…というよりも、なるべくドラのを切りたくなかったのだと推測する。をトイツで持っているからの危険度が高いとふんだのだろう。
しかし、それでも打の一手だろう。
のロスがあまりに痛い。が2枚打たれているが、むしろは待ち頃と言える。そして親のメンピンドラ1は、危険なドラを切るに値する超勝負手だ。
確信に近い推測だが、29人の中でここからを切るのは萩原だけだ。萩原はごくごくシンプルに打てば良い手牌で変にひねってしまう。結果、アガリを逃す場面をこれまで数多く見てきている。
ツモで苦しいシャボ待ちのリーチ。このツモで待ちにならないのも打のデメリットだろう。
この局は流局。
ならツモっていたのだが、それは結果論と言えるのだろうか。
最後。
このテンパイでを切り、待ちのダマテン。
次に
をツモってくると、1枚切れのタンキに受けかえてリーチを打ったのだ。
なるほど。場を見ると、下家の前原が一切ソウズを切っておらず、イマイチな待ちに見える。
その一方で、は全員がマンズの上の方を切っていて、なおかつが3枚見えていて待ち頃と感じたのかもしれない。
ただ「見た目5枚残りの待ち」より「1枚切れの単騎待ち」が良くなるほどの場況とも思えない。この選択を迎える前に、シンプルにでリーチを打つべきだとも思う。
この選択は先程の打より悪くはないが、結果は最悪だった。
と連続で被ったあとに
前原の6000オールが炸裂。
裏ドラは萩原の暗刻の中である。
シンプルに打てば先程の手牌と合わせて2回連続で12000以上のアガリ。この日の主役は前原ではなく萩原だったのかもしれない。
しかし現実はここから前原の大連チャンが始まる。
大連チャンはたまたまだし、この局も結果論といえばそうなのかもしれない。
ただ、萩原のこの表情がやっちまったということを表している。
その一方で前原はごくごくシンプルだった。
このが3枚見えているで追っかけリーチを打ったのもそうだが…次の1本場。
前原はこの手牌を迎える。普通はを切ってリャンメンリャンメンに構えるところだが、場を見てみるととが2枚ずつ見えている。受けと赤使いを残して打も候補に挙がってくる場面だ。
前原も考えたが、変にひねらずに最終形がリャンメン待ちになるよう打とした。
すぐにを引いて遅い巡目にかかわらず普通にリーチ。
が4枚切れているし、三色目やタンヤオ目、イーペーコー目という変化があり、さらにトップ目ということも加味すると、ちょっとダマテンにしたくなる人もいるのではないだろうか。
連続となる6000オール。
打といい、リーチ判断といい、後から見ればごくごく普通の選択である。
しかし麻雀を覚えるにつれ、このような普通の選択をしづらくなるのも事実。
「名人に名手なし」
またこの言葉の登場だが、シンプルに打つ3人に対し、変に対応してしまったり、奇策を持ちいる萩原が非常に対称的に見えたので取り上げてみた。
記事のプレビュー数や、チームのフォロワー数を見るとわかるが、チーム雷電はトップ人気のアベマズに負けないくらいの人気チームである。