麻雀最強戦2019・サバイバルマッチ【ZERO特別自戦記】 出なかったリーチの声 届かなかった栄光 光の舞台へ戻る日を信じて

役牌を切り出していった。

これを「役牌ポイポイ打法」という。

「ポイポイ打法」は、いい形から役牌を切り出していく「役牌アタック」の亜種で、そんなにいい形じゃなくてもとにかく役牌から切っていくのが特徴。(ホンイツが見えたり、他に役牌トイツがあるときは別)Mリーガーでは村上プロがよくやっている。

こんなしょぼいドラ1の手で、頑張って役牌を重ねたところで、多少アガりやすくはなれど打点は伸びない。それならば相手に重ねられる前に切り、数牌を縦横無尽に使い、先手をとることで優位に進めていこうというのが「ポイポイ打法」の真髄だ。

このあと、…っとポイポイしていった。

しまった!

かなり地味だが、自覚している中で、本日1番のミスがここだ。

自風のまではポイポイしなくてよい(笑)

愚形ターツが複数ある状況で、にくっついてさらに愚形ターツができても全く嬉しくない。守備力のあるを残したほうがマシだ。

頭が回っていないことを痛感する。

睡眠不足だと何より手に牌が付かない。

そしてこの一手のミスが地獄への入り口だった。

ろくに安牌を引かないまま…

皮下脂肪がたっぷりついているようなこんな醜い手牌で下家・高橋プロのリーチを受けたのだ。さらに上家の平賀プロも追っかけリーチ!

(牌譜は怒りの自作)

通っていないや親の現物のを、無駄に勝負させられているのがわかる。

だからメタボリックだってば!

あそこでしっかりを残せていたらこんな惨事にはならなかったはずだ。

顔色もすこぶる悪い(笑)

東京までやってきて、1牌の油断で放銃に回って負けてしまったら悔やんでも悔やみきれないではないか。

結果は

なんとか凌ぎ切り、横移動で決着。事なきを得た。

麻雀人生を賭すと言ってこの有様。

たまたま結果に影響なかったが、卓に乗れていないことを実感した開局だった。

ベストパフォーマンスに程遠いが、気合を入れ直して卓にしがみつく。

【猛連荘】

東3局

迎えた親番で役牌をポイポイしていったあとのこの手牌。

あなたなら何を切るか。

なお対面の井出プロが字牌を2つポンしてテンパイ気配。

村上プロならツモ切りで567の三色かイッツーやドラなどを待つと思う。

「しっかりと押し返せる手を作って中盤以降に強く勝負する」

最高位を3回獲っている村上プロの打法は、これまた赤なしルールにおける答えの1つなのだろう。

しかし山越の打法はここで村上ルートから分岐する。

筋金入りの「テンパったらリーチ!」だ。

作戦を立てたとき、この「なんでもリーチ打法」は、一流のプロたちには通用しないかも…という懸念を抱いていた。しかし、2着抜けのこのルールなら、リーチを受けた相手もそこそこ守備寄りに傾いてくれるのではないか…そういう思惑もあって、本日は山越打法で戦うことを選んだのだ!

結論を言うと、この卓でこのチョイスは微妙だったと思う。

感性で押してくる高橋プロ

手役を作ってギリギリまで踏み込んでくる井出プロ

とにかく押してくる平賀プロ(笑)

このメンツは押し返しが半端ないのだ。

こんな腰の入っていないリーチは、作戦ミスだったのかもしれない。

マンガンテンパイを入れている井出プロは当然のように全ツッパしてくる。

私は安全牌を持ってきてはホッとする。

親リーを打っているのにも関わらず、死刑執行台に立たされているような気分だ。

幸い流局した。

井出プロは4巡目からテンパっており、月並みな表現だが本当にラッキーだった。

ただ、どうせツモられてもそこそこの失点だし、それならばうっかりアガれた時の失点回避、その後の親の連チャン、そもそもの牽制効果などを含めると、このリーチが相当悪いようにも思えない。

ともあれ、このラッキーなテンパイが、その後の大連チャンにつながった。

その大連チャンの中でも…

東3局3本場

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