ここは絶対に負けられない。
近藤もをチーして粘るが、親リーチに対してこちらは2000点の手。
さすがにまでは押し切れない。
そして待望のをツモ!裏も乗って4000オール。
この半荘初めての連荘となった。
しかし、アサピンアイにもミスは付き物のようだ。
続く南2局1本場では、亜樹と近藤のリーチを受けて…
一旦は止めたを打ち出すと、これが亜樹に3900の放銃。
実はが4枚見えていてがかなり通しやすくなっていたのだが、うっかり見落としてしまったようだ。
「アカン、やってしまった…」
朝倉の顔から血の気が引いていく。
しかし、そこで崩れるほどヤワなメンタルじゃない。
南3局に3900をアガリ、すぐさまリカバリー。
南4局
オーラスは近藤がポンから軽快に仕掛け、2着浮上とラス回避を狙う。
チーム首位のフェニックスにとっては、3着でも及第点だ。
連続無放銃記録が崩れても、至って落ち着いている。
メンタルは全く崩れていないようだ。
ここに親の亜樹が割って入る。
をポンして待ち。
残り28戦。迫るタイムリミット。
もう動かないと間に合わない。
しかし、亜樹の連荘は、ラス回避の鬼・近藤が許さなかった。
亜樹のポンを見て、待ちをペン待ちに変更。
シャンポンのままだったら、ツモで2着浮上もあった。
それでも、チームのためにラス回避を優先。
亜樹の現物のを狙ったのだ。
この「紳士の選択」が大正解。
すぐにを引き寄せ、3着のまま終局。
近藤のラス回避記録は17試合連続に更新されたのであった。
「まつかよのインタビュー受けたかったな…まぁ次の機会があるか」
フェニックスの首位通過を目指し、着実に歩を進めていく近藤だった。
試合は朝倉が自身5勝目を挙げ、個人のマイナスを完済。
シーズン序盤の不調を跳ね除け、強い朝倉が帰ってきた。
チームポイントでも、パイレーツがプラス圏に浮上。逆に厳しくなったのは7位の風林火山。
いよいよセミファイナル進出に黄信号が灯る状況になってきたか。
昨シーズンの1位2位が下位に沈むという緊急事態。
果たして風林火山はこの逆境を打開できるか?