【園田賢】赤を切ってアガり切れ【Mリーグを見て強くなれ!文・渋川難波16】

その16 自由な発想力を持とう

麻雀には、セオリーというものがあります。
「リャンメン待ちの方がカンチャンやペンチャン待ちよりいい」
「平和ドラ1や、タンヤオドラ1はリーチすべき」
「リーチを受けたら、リャンシャンテンからはオリろ」
等、多すぎてここには書き切れません。
しかし、そのセオリーが常に正しいかと言われると、そうではありません。
時にはセオリーを無視した、自由な発想力が大事です。
さてそれでは、早速例題に参りましょう。
「魔術師」と呼ばれるほど、魔法のような仕掛けや和了を魅せる園田選手。


この状況で、何を切ってどうしたでしょうか?

解答

切りリーチ
解説
この手、手牌だけを素直に見ると百人が百人とも切りリーチをする手でしょう。
は狙い目ですし、カンがいいわけでもありません。
しかし、園田選手はなんと赤を切ってリーチといきました。
何故そうしたか?その時の思考を考えてみましょう。

①上家・多井選手の捨て牌は明らかに国士かチャンタ模様。そして瀬戸熊選手の捨て牌も字牌が一枚も切れてない。つまり、が山に残ってるか全く信用できない状況
②かと言ってカンも一枚切られているので、普通の切りリーチもイマイチ
③どっちもイマイチなら、ここで第三の選択赤切りリーチを考える。

メリット:を自分で切っているので、が当たるとしたら、カンシャボ、単騎。どの待ちでも赤切りはおかしいので、周りから見るとはかなり通りそうに見える。つまりオリ打ちが期待できる

デメリット:単純に打点が下がる。(出たらマンガンが5200になり、ツモると裏1ハネマンが無くなる)。押し返されると、意味がない

④デメリットはあるけれど、どっちみちきつい待ちなので、ここは5200は確保されているしのオリ打ちにかけよう!

こう考え、赤切りリーチとなったのです。

決して面白いからとか石橋選手がいるからやった、というわけではなく合理的な判断の元、この選択を選んだのです。茶目っ気のある園田選手なのでもしかしたら、面白いというのもプラス要素に入っていたかもしれませんが……。
そしてこのリーチを受けて、放銃したのは石橋選手でしたが、石橋選手もさるもので自らが赤切りのひっかけを多用するので、相手の引っかけにも敏感です。
一発で打ってもおかしくなかったを、リーチ宣言牌まで留めての放銃となりました。


麻雀は無限の選択肢があるので、自由な力を持つと選択の幅が広がります!
それでは、また!

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