2軒リーチに挟まれた
”我慢超人”竹内元太の選択
文・中野巧【火曜担当ライター】2026年4月21日
第1試合
東家:竹内元太(セガサミーフェニックス)
南家:佐々木寿人(KONAMI 麻雀格闘倶楽部)
西家:永井孝典(EX風林火山)
北家:中田花奈(BEAST X)
現在のチームポイントランキングから、今日の対戦チームは大きく二分される。風林火山、BEASTがポイントに余裕があり、麻雀にも制限がない。格闘倶楽部、フェニックスはどんな状況でも無理やりトップを狙うほどではないが、残り4試合までには4位の射程圏に入っている必要がある。
1位は中田。東4局から南3局まで中田のために牌が積まれていると錯覚させるような、高打点の一発ツモや、安い愚形の交わし手が一瞬でアガれるなど、完封勝ちと言ってよいほどの内容だった。特に東4局のメンピン裏裏はドラを切るタイミングと、寿人の放銃が綺麗にかみ合うアガリであった。
2位、寿人はオーラスに手役を逃さない手順で、見事ハネマン出アガリ条件のテンパイを入れ、成就させ、4位→2位に浮上。点数換算で52000点相当のアガリで、ここ最近チームの調子が悪かったが、復調のきっかけになりそうな大まくりとなった。
3位の永井はアガリ・放銃が0と、なかなか手が入らず、参加できる局も少なかった。その反面、手がぶつかることなく、3位に。永井にとってはつらい時間だったかもしれないが、ポイントを持っているチームだからこそオリることもでき、最低限のマイナスで済んだ。
4位は元太。手は入るものの、終盤で危険牌を掴んでしまいやめざるを得ない局や、攻めたい手が入ったときには放銃になってしまうなど、悪い意味でかみ合う局面が多かった。最後はアガれば2位浮上が見込めるリーチに対しても寿人に追いかけられ一発で放銃と、やむを得ないが悔しい結果に。
ここからは観ていて驚いた元太の選択をピックアップし、書かせていただく。
■オリたくともオリれない状況で元太が取った行動とは
東3局、ドラは
。元太の手にはドラがトイツでアガリをみてまっすぐ進めていたところ、親の永井から先制リーチが入る。現状2着とはいえ、ほとんどリードがないのだが、ノータイムで
を打つのはいつもの元太らしい選択だ。元太の麻雀観はラス率を10%近くに減らし、残り90%の中で1着、2着、3着を30%ずつ取る、というもの。だからこの点数状況なら、この手でもリーチに対して全ツッパということはまずない。
ほどなくして、中田が追いかけリーチ。2軒リーチを受け、回っていたが、元太にテンパイが入る。待ちは4メンチャンも2巡目に
を切っておりフリテンだ。ただオリるにしても現物が
のみ。次巡で手詰まりの可能性もある。
永井のリーチは
のトイツとペンチャン落としが入っており、ターツが選べる状態だったからピンフ形のリャンメン待ちが最も読みに入り、その次にタンヤオが確定しているヤオチュウ牌のシャンポン待ち、愚形が多そうだ。中田の手はかなり真ん中の牌が切られており、リーチ後は
のトイツ落としで回った後の追いかけリーチであるため、リャンメン待ち以上のいい形、もしくはドラをたくさん持った愚形などが読みに入る。
では元太の手に戻って、もしここからオリを選択して、
を切った後に現物がない場合は切る牌の候補が中田には現物の
→スジで親の永井に中筋の
となりそうだが、元太の選択とは。皆さんならどう打つか、元太はどう打つか、一度考えていただきたい。
元太が選んだのは実況・解説、なんなら私も予想していなかった
切りリーチ。この理由を推察すると、
①フリテンではあるが、4メンチャン、ドラドラのテンパイであること
②現物の
を切っても手詰まりから放銃する可能性があること
③
が3枚場に見えており、中田の
が早い、寿人も
を切っているから、
が良さそうに見えること、
だろう。
もしかしたらほかに自身が
–
を4枚持っているから相手に持たれていない=山にいる、という考えもあったかもしれない。実際、中田の手には
はなく、永井が1枚持っているだけで、寿人はあとから
引いていたため、元太の
が山にいそうという読みはあっていた。
普段は「そこからオリるの?!」という我慢比べの麻雀をする元太が、チームのポイント状況や場の状況で一転、攻めのフリテンリーチを敢行したのは、メンタルと読みの精度が相当高くないとできないことである。結果は中田に放銃となったが、改めて元太の強さをみせられた局だった。
今日の結果を反映したチームポイントランキングがこちら。オーラス、寿人の手役を絶対に逃さない手順は彼が所属する日本プロ麻雀連盟の一発裏ドラ、カンドラがなく、手役が重要なルールでの経験からくるものだと感じた。そちらはぜひ下記URLからご覧いただければ。
https://abema.tv/video/episode/444-1_s5_p8567

日本プロ麻雀連盟所属、プロ歴2年目。
英語、イタリア語が話せる。
麻雀プロの活動を中心にするため大企業を退職し、京都に家族を置いて上京。
現在は日本プロ麻雀連盟本部道場でスタッフとして在籍中。
いつかは書かれる側を夢みておもろい麻雀と服装を実践中。
X:@taknakano














