雀ゴロもどんな仕事も
健康なら大丈夫
これまで何人もの雀ゴロをみてますが、十年以上コンスタントに続く人はめったにいません。
私もそうでした。
パチプロやスロプロも、稼げる種目ですが、もうちょっと寿命が長いように思います。
昔の雀ゴロは長時間座っているせいか、それともウォシュレットが無かったせいか、痔持ちがものすごく多かった。
ウォシュレットは、痔の医療機器ではありませんが、それまでのどんな治療方法や薬よりも、痔の予防と治癒に貢献してるんじゃないでしょうか。
私も助かりました。
今ではめったにいませんが、当時は雀荘で痔の発作を起こして救急車で運ばれる人もいました。
その人は痔が悪化した痔ろうだったそうです。
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似た話しですが、貧困国の幼児の死亡率を下げるためには、病院や薬よりも、水道と水洗トイレの完備のほうがはるかに効果的だと言われてます。
痔はかなり少なくなりましたが、腰痛は相変わらず多い。
「い痛ててて。頼む、代走をしてくれ!」
腰痛持ちの肥った中年客が腰を押さえて、前かがみになってます。
代走に入る者は別の椅子を用意して、別の者が腰痛客を椅子ごと別の場所に移動しました。 しばらく休んでいたんですが、トイレに行きたいと言います。
「小便?」
「いや大」
やはり椅子ごとゴロゴロとトイレまで運んで行ったんですが、当時はウォシュレットどころか、和式のトイレです。
時おり中から、唸り声や悲鳴が聞こえて来てました。
私も自宅で経験がありますが、ベッドから便座に到着するまでが一苦労。
ほんの少しずつしか動けなくて、まるで一人で「だるまさんが転んだ」をやっているようでした。
腰痛の治療は、ヘタなマッサージやカイロプラクティックを受けると逆効果になってしまいます。
先の中年の腰痛持ちは、マッサージで却って腰痛が悪化したと怒ってました。
「前より痛いじゃないか、って文句を言ったら、それは揉み返しと言って回復の兆候です、だって。
いつまでその兆候が繰り返すだけだっての」
私の場合は整形外科医に行って、痛み止めの薬と共に腰痛用のコルセットを巻いて貰いました。
「これは対症療法、つまり応急処置です。腹筋を鍛えて自前のコルセットを作ってください。そうすれば腰痛が緩和できるし、やがて腰痛そのものを発症しなくなります」
腹筋を鍛えたワケではありませせんが、自転車通勤に切り替えてから、腰痛が少なくなったような気がしてます。
夫を病気で亡くした西原理恵子さんは言います。
「病気になってからの治療も大事だけど、知識やお金に余裕のある人は、病気にならないように予防医学を実践するのが今の主流らしいですよ」
良いお知らせと
最悪のお知らせがあります
「山崎さんはどんなご職業なんですか?」
数年前、初めて人間ドックの結果を聞きに行った時の先生の意外な質問です。
「麻雀屋とギャンブルライターをやってますが。何か?」
「ほう、さすが運の強いお仕事なんですね。危うく手遅れになるところでしたよ」
先生の話しでは、私の腎臓に直径4センチのガンがあると。
私の当時の知識は、
「直径1センチまでなら手術できるけど、それ以上だと手術もできずに手遅れ」
と言うものでした。
「1センチと4センチでは、ガン細胞の体積では十数倍じゃないか。そんなバカな」
呆然自失で、時おり怒りすら湧いてきます。
「今日は精密検査の日程を決めて、お帰り頂いてけっこうです」
フラフラと病院を出て、その足で近くの大きな神社にお参りしました。
「この診断が何かの間違いでありますように。もしそれが叶えられるなら何でもします。お賽銭もいつもより多めに出しました」
私はこの時点で、精神科医のキューブラー・ロスの言う「死への5段階」を歩み始めてるのに気づきました。
1否認。2怒り 3取り引き 4抑うつ 5受容です。
彼女の著書は読んでませんでしたが、書評か何かのおぼろげな知識です。
家に帰って腎臓ガンについて調べてみました。
「腎臓ガンは前立腺ガンと並んで進行が遅い。4センチくらいまで手術が可能」
先生の言ってた運がいいと言う意味ののようです。
夫を腎臓ガンで亡くした西原理恵子さんにも相談しました。
「彼の場合は特殊なガンだったけど、山崎さんのはメジャーなヤツだから大丈夫ですよ。今は白血病だった飲み薬で治っちゃうんだから」