アガリ確率を
下げる&上げない
「リードは守るものではない、広げるものだ」
片山まさゆき先生の作品から生まれた名言です。
「片山さん、どれくらいリードすれば守るのが正解だと思います?」
「最近はリードを守る考え自体が減ってきてる気がするね」
即答でした。
20年以上前の会話で、当時はリードを守ることが重要だとの認識が今より強かった時代です。
それが赤牌ご祝儀などの普及によって、少なくともフリー麻雀の東場では、より攻撃的な打法に変化して来ました。
東1局にマンガンを出アガって、残り10局をそのままの着順で守り切るなんてほぼ無理。
(半チャン1回平均11局と昔言われてました)
ワキがマンガンをツモればもう逆転、すでに追わなければいけない立場です。
やむなく前に出て行って放銃、あっという間に3着。
すでに心が揺らいでしまいそう。
当時、片山さんと私は本誌で対局を連載しており、感想戦でよく意見の交換をしてました。
「片山さん、安く連チャンを重ねてると、大物手の親っかぶりしそな気がしません?」
「しまくりです」
単にイメージの問題か錯覚かもしれませんが、
「自分は本来のアガりが拾えて無いのでは?」
という反省もあります。
アガれたから正解ではなくて、リーチをかけて流局が正しかったのではないかと。
このコーナーで良く述べている、リーチでアガリ確率を半分にして、得点3倍を目指せです。
親番で周りから仕掛けられると、親落ちのリスクが高くなります。
仕掛け返せば、アガり確率は2倍になるかもしれませんが、得点は3分の1になる鳴きは疑問。
大きなデータに基づいているワケではありませんが、まだ東場なら、細かい連チャンは要らないと割り切るのもアリです。
バットは大振りから
徐々に小振りに
1局でも半チャンでも序盤は大振りで、ゲームが進むに従って小振りも組み込むようにします。
1局の序盤なら、
1300の悪形以外全部リーチ。
親は最低2000なのでリーチ。
(暴論ですみません)
半チャンの場合、東パツでマンガン分のリードと、南パツのそれとは全然重みが違いますよね。
追う側はオーラスに闘えるような点差に詰めておく、ノーテン罰符主に3000点上下で悔しい思いをしない点差にしておくのも大事です。
となると、形式テンパイも重要です。
私はやった記憶がありませんが、形式テンパイらしき他家を道連れにするためにブラフの仕掛けをするベテランも店で見かけます。
ホンイツ模様で、ツモが効かずにどう仕掛けてもテンパイが無理なのに、ポンして1枚その色を余らせるとか。
意外と効果があるようで、
「形テン維持のために、ホンイツ放銃のリスクは割が合わない」
と思わせる作戦です。
ただし、固定メンツでブラフを多用すると肝心な時にバレてしまうマイナスもあります。
むかし東風戦のメンツで小ワザやブラフが多い人が、悪形の2シャンテンからダブ東のドラを暗カン。
「リーチ」
すぐにツモ切りリーチが2軒。
完全な安全牌はドラの東しか無かったのでした。
この人はブラフで大明カンまでするのを見たことがありますが、おそらく、多くの小さな成功体験と、少ない回数の大きな失敗があるんじゃないかと思います。
つまり平均収支(期待値)はマイナスではないかと。
ハウスルールの
把握は確実に
私の店の常連さんや一部のクルルーには、年間を通じた確実な勝ち組がけっこういます。
いわゆるソフトPなので、着順間のウマの差が小さいので、相対的に素点と祝儀の貢献度が大きいのが特徴です。
トップ3万点―2着1万点―3着1万点―ラスの差です。
ご祝儀込みのアガり貢献度は1万点(マンガンと1枚など)程度はザラなので、下位転落のリスクはあまり気にしないでもOKです。