やっほーい! 儂じゃよー! 今日も元気に3000・6000! 麻雀歴1000年の鴉天狗、千羽黒乃が今週もキンマwebに参上じゃ!
前回のコラムでは「他家が赤ドラを捨てたときに分かること」についてお話したのじゃ。
赤ドラを捨てた他家には「5のマタギの待ち」が無い! そのため、他の捨牌と情報を組み合わせることで、3・4・6・7の牌から非常に安全度の高い牌を探すことができるとお伝えしたのじゃ。
VTuber千羽黒乃の麻雀講座【第56回】 赤ドラが切られたら、分かることがいっぱいじゃ!
ここでコラムの前に、一つ宣伝じゃ!
来る8月8日、この儂千羽黒乃はめでたく活動3周年を迎えるのじゃ!
それを記念して、新衣装も実装! お披露目のお祝い配信、ぜひぜひ見に来てほしいのじゃ~!
3副露の「あるある話」?
ポン! チー! ポン! やった、テンパイしたのじゃ!
…と喜んだ瞬間、他家からリーチ宣言!
いきなり危険牌を掴んで、困ってしまったことはないかのう?
現物は1枚あるけれど、これを切って手を崩してしまうとアガるのは絶望的。また、1巡しのいだとしても、次巡以降の安全牌がないために、オリきることは難しいじゃろう。
かといってカンチャン待ちの1000点の手で、リーチの一発目に無筋を切るのも怖い!
このように、3副露してからリーチを受け、押すのも引くのも困難で頭を抱えてしまった経験は誰にもきっとあるはずじゃ!
このかわいそうなヒヨコくんは、一体どうするのが良かったのじゃろう?
そもそも○副露って?
副露(フーロ)とは、他家が捨てた牌をポン・チーして面子を完成させることじゃ🛀
1つ副露した状態を1副露、2つ副露した状態を2副露といったように使うのじゃ。麻雀は4面子1雀頭を作るゲームなので、最大で4副露までできるのじゃ! この副露は「面子を1つ完成させられる」のと引き換えに、「門前の特典を失う」と「防御力の低下」の2つのデメリットを持っているのじゃ。
まず1つ目の「門前の特典」とは、リーチやメンゼンツモ、平和や一盃口といった門前役がアガれなくなるため、アガったときの打点が下がってしまうことじゃ。
そしてもう1つが、今回のテーマでもある「防御力の低下」じゃ!
副露すればするほど、手牌の防御力が落ちていっていることに気付くかのう?
これは手牌の枚数が少なくなることに起因するのじゃ。
たとえば、他家からリーチを受けたときのことを考えてみるのじゃ!
手牌の残り枚数が13枚あれば、現物や字牌、スジの牌などが手の中に複数残っていることが多く、そのなかからより安全度の高い牌を選ぶことができるじゃろう。それに対して、3副露して手牌が残り4枚の状態ではどうじゃ? そもそも選べる牌の種類が少なく、現物どころかスジすら1枚もないことがほとんどのはず。このように手牌の防御力とは、手牌の枚数と大きく関連しているのじゃ!
3副露は「オリない宣言!」
つまり、3副露をしてしまうと、オリきるのはほぼ不可能じゃ。リーチを受けてもほとんどのケースで「安牌がなくオリきれないから、押した方がマシ」と、全て押してゆくことになるのじゃ!
「3副露は退路を絶った、攻撃特化の構え」と覚えてほしいのじゃ!
そこで重要になるのは、「3副露してからリーチを受けたらどうする?」ではなく、「リーチを受けても困らない形のときだけ3副露する!」ということ。これが3副露するときの基本的な方針じゃ。
リーチを受けても困らない形とは?
「リーチを受けても困らない形」ってどういうこと? って思ったのじゃ? それはずばり、「3副露した時点で、リーチとめくり合いができる良い待ち・または高打点」になっていることじゃ!
まずは「リーチとめくり合いができる良い待ち」、これはリャンメン以上の待ちであることじゃ。自分の待ちがリャンメン待ちならば、リーチとめくり合いをしても勝てる可能性は66%以上! 安手でリーチに押し返すのは抵抗があるかもしれないけれど、3副露してリャンメン待ちのテンパイならば、自信を持って押し返してゆくのが良いじゃろう!
続いて「リーチとめくり合いができる高打点」、これは5200点以上あることじゃ。自分の待ちが悪くとも、打点が5200点以上あればリーチ者のリーチ棒1000点分を加えて、アガったときの収入は6200点。これはリーチの平均打点を上回るため、押すリスクにリターンが十分に見合っているのじゃ。
具体的には役牌・トイトイや役牌・ホンイツなどがこれに該当するのじゃ。
3副露して良い待ちを作るコツ
では最後に、3副露してリャンメン待ちを残すコツを伝授するのじゃ。
それは「愚形をさばいて、好形を残す」ことじゃ!
たとえば、こんな仕掛けをしているとき、2副露目は何を鳴くのが良いかのう?
東1局南家3巡目 ドラ
ポンずばり、儂のオススメは2pと4pだけじゃ!
なぜなら、やのチー、とのポンをしてしまうと、シャンテン数は進むものの、手牌を3枚減らしてしまうことで防御力が落ち、好形部分を確定させてしまうことで最終的な待ちが愚形になる確率がアップしてしまうのじゃ!
このように打点のない手の場合、鳴いて仕掛けるのは愚形の部分からにすることが重要じゃ。
自身の手を進めることだけでなく、「最終的な待ちが好形になるか」も考えて鳴けるようになれば、スピードと防御力を兼ね備えた打ち手になることができるのじゃ~💪!
今回のまとめじゃ!
・3副露は退路を絶った攻撃特化の構え! オリを考えるよりも、「3副露した時点でオリなくて良い形になっている」のが理想じゃ!
・3副露した時点で「リャンメン待ち」か「5200点以上の打点」になっていれば、リーチとも十分戦えるのじゃ!
・3副露して「リャンメン待ち」を残すコツは、「愚形をさばいて、好形を残す」ことじゃ!
鴉天狗の姿をしたVtuber。キンマwebで『VTuber千羽黒乃の麻雀講座』を連載中。趣味は歌と麻雀。麻雀歴1000年、天鳳は最高九段。
麻雀講座のバックナンバー