ガチ岩石前田・鉄壁のすずめ、
突き穿つはBIG1醍醐の眼光か
大魔神近藤の左腕か
文・渡邉浩史郎(2023年3月26日)
A卓⇒ https://kinmaweb.jp/archives/192158
A卓のボディの応酬とは全く違う展開が予想されるであろう、このB卓の面々。
ガチ岩石、前田直哉!
2015年最強位!徹底的な守備は一滴も漏らさぬ岩盤のごとし。
二人勝ち上がりに向いていそうな雀風だが、実際は圧倒的に一人勝ち上がりでの成績がいい。まずは予選の壁を越えられるか。
すずめクレイジー、石川遼!
誰よりもストイックに徹底した自己管理で麻雀に向き合うことで、最速で天鳳位を獲得した男。そのストイックさは麻雀にも表れている、まさに鉄壁。
昨年は劇的な跳満ツモでゼウスたろうを食らったすずめ。今年は岩に魔神にBIG1、相手にとって不足はないだろう。
ストイックさならこちらも負けていない。
ヒロシBIG1、醍醐大!
「勝負は牌が決める。人間ができるのは内容をよくするだけ。」
その言葉には、麻雀打ちが麻雀に対して抱えるある種の傲慢さは欠片もない。
誰よりも麻雀に真摯に、そして麻雀に殉ずるそのストイックさ。
二人勝ち上がりは無敗を記録している条件戦の鬼、ここでさらに記録更新なるか。
そして最後はこの男。
大魔神の系譜、近藤誠一!
言わずと知れた千両役者。2018最強位!
一人勝ち上がりのほうが得意という、奇しくも前田と同じ性質を持っている。
今日もその左腕がうなりを上げるのか。
B卓は全人類が予想した通り、重いゲーム進行となった。
【東1局】
前田がこの形からペン払い。
親の石川がと役牌2種を切ってまっすぐ進めており、既に手牌に字はなさそう。自分の手牌はとても追いついているとは言えないため、厚く安牌をもって大回り。タンピンドラ位になって初めて勝負に行こうかという構えだ。
終盤勝負に構えたこの手牌が……
大きくなって帰ってくる!
マンガンの大きな加点となった!
実はこの局、最初に聴牌を入れていたのは近藤だった。二枚目のをポンして待ち。
この仕掛けに醍醐が受け、
石川も形を狭くした。
の1副露だけでこの徹底ガード。この卓の空気感がわかる一局といえよう。
流局、流局、小和了りの後はまた流局、小和了り、流局、流局、そして……
小和了り。なんとこれがこの半荘初めてのロン和了り。四者が四者とも、我慢比べをしているかのような重い空気。
前田が一切の点棒を吐き出すことなく、三者横並びのまま南入を迎える。
六回目の流局を迎えたところで大きく展開が動く。
【南1局1本場】
前田がポンで両面三つが残る仕掛け、躱しに行く。当然の一手だが、前田が少しガードを上げたのも事実。
待ってましたとばかりに勝負手が入っていたのは近藤。ドラドラ内蔵のピンフでリーチだ!