盾vs盾の行方…近藤千雄と仲林圭が見せた攻守のバランス　麻雀最強戦2020「鉄壁のディフェンスマスター決戦！」観戦記【B卓】

親の近藤に無筋はたくさんあるが、親リーチにはそれだけ威圧感がある。しかし…。

苦悶の表情でを押す仲林！近藤にはまだ無筋がたくさんある。そうは当たらないだろうし…。自分の手は8000点の手だ。たったそれだけの理由でも押す理由にはなる。

この押しが功を奏し、をツモアガる仲林！ホンイツドラ１の2000－4000のアガリ。もし日和ってアガリを逃すのとは大きな違いだ。

東4局

金の第一打が非常に面白かったので紹介する。

この手から第一打ダブ。昔から麻雀を嗜んでいる者からしたら少し抵抗がある一打ではないだろうか。

昔はダブは絞れ！と言われたものだが、最近では自分の手が並の手ならば親に重なる前に第一打に切った方が良いと言われている。だが…この手牌はあまりにも悪すぎる。

金のこの打牌の利点は、この手牌の本線はもうほぼほぼ七対子に絞られる。となればダブをテンパイまで切り切れず、仮に滅茶苦茶良い単騎を持ってこようが、テンパイをしてなかったら字牌を絞らずにはいられない。

どうだろうか？中盤になってからのこの金のイーシャンテンは。ダブがない分、単騎を選びたい放題だ。結果的にはが重なって若干痛くはあったが、面白い一打だと思った。

南2局

親の近藤のイーシャンテンでの一打がとても柔軟。

ここで打。カンとのイーシャンテンに受ける。を打ってのリャンカンは拒否だ。

これは先にから引けば先にを打っておいた分、カンの待ちは飛躍的に強くなり、との重なりからはとの完全イーシャンテンに取ることができる。

ここで打を打っても意外に手狭にならない参考になる一打。

しかしここは柴田がリーチを掛けて、

このを一発ツモ！リーチ一発ツモドラ１裏１の2000－4000。ラス目から一発で2着まで上がる嬉しいアガリだ。

しかし柴田はラス親だった。このメンツで微差のラス親というのはかなりきついものがある。

オーラスは…。

仲林が的確に近藤の打点を見抜き差し込んで終了した。

勝ち上がりは、近藤、中林。

柴田は若干この半荘に関しては内容が悪かったように見える。彼の雀力が高い事は皆が知っているのでリベンジを期待したいところだ。金に関しては内容は凄く良かったように見えるが、ツモの順番に泣かされるアガリ逃しが致命的になった。

決勝戦は、前田、達也、近藤、仲林、という個性的なメンバーになった。どのような展開になるか一切予想が出来ないので非常に楽しみだ。