【渋川難波】麻雀番組で強くなれ【新連載第1回】

初めましての方も、そうでない方もこんにちは。日本プロ麻雀協会所属の、魔神こと渋川難波です。よろしくお願いします。

突然ですが、皆さん。配信対局を見たことがありますか?はい、ありますよね?

配信対局は見て「楽しむ」のは勿論ですが、見て「強くなれる」という側面もあるのです。

しかし勿論ただ見ているだけで強くなれるわけではありません。

このコラムでは、どうすれば見ながら強くなれるのか?という話を実践例を用いて語っていきたいと思います。

その1 選手の間に注目しろ

はい!これはその通り、「選手が考えている時の間に注目しろ!」というものです。

なぜかと言いますと、基本的に配信対局では過度な長考は控えるほうがいい、とされています。

そして勿論トッププロの方達はそれを分かっていますので、基本的に長考はあまりしません。

しかし、勿論トッププロも長考をする時があります。それは言い換えると、その時はすごく重要な局面だ、といえます。

その時に、何故長考しているのか?と選手と一緒になって考えることは、見ているあなたにとっても非常に有意義なものとなることでしょう

それではここで一つ例をあげてみます。

 

この局面、普段はサクサクと切る小林剛選手の手が赤をツモって止まりました。

さて、この時何を考えて何を切ったと思いますか?皆さんも考えてみてください。

小林剛選手からは他の3人の手牌は見えていません)

 

解答

小林選手の打牌、赤

解説

普通に考えると当然切りです。

しかし長考しているということはを切りたくない理由がある、と考えられます。

では何故切りたくないのか?と考えると、答えは導き出されます。

そうです、を切ることによって、ポンやロンをされる事を恐れていたのです。

はもう自身から4枚見えていてポンされることはないけれど、生牌です。

しかも、この親は絶対に落としたくないので打点を少し下げてでもその選択肢を選ぶ価値がある、と判断したのでしょう。

さらに言いますと、小林選手の仕掛けはかなり警戒されていたのであがるならほとんどツモ和了です。

ということは、役役ホンイツか、ホンイツのテンパネのいずれかになるので、赤を切ったところでそこまで打点の低下はしないのです。

そして小林選手は赤を切り、なんとこれによりを掴んだ瀬戸熊選手が

 

オリてテンパイを崩し、見事小林選手の1人テンパイで流局となりました。

 

この時の小林選手は

①相手の手を進めないことの重要性

②自分の打点を下げても良い

生牌を切らない利点

④柔軟な発想力

ということを教えてくれました。おそらく、参考になった人も多いと思います。

このように、長考した時は大事な情報がたくさん詰まっているので長考した時は、「早く切れよー」と思うのではなく「お!!学ぶチャンスだ!!」と思うようにしましょう。

ちなみにこれは余談ですが、僕はこの試合の解説をしていまして、長考しているのを見て

「これは赤切るかもしれませんね」

と言った事を褒められたのですが、凄いのは実際に切った小林選手なので、是非このシーンは実際に見てほしいです! (動画はこちら

№1麻雀解説者・渋川難波Twitter

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