【仲林圭のゲスコラム】
VOL.31
こんばんは。本日もコラムの時間がやってきた。本日、9月3日にまたリーグ戦がある。残り2節、まだまだ決定戦を狙える位置なので、やってやろうと思う。しかし仲林は配信卓ではないので、皆の衆は仲林の勇姿を見ることはできない。残念で仕方ないが、松本吉弘が出るので見てあげてくれ。
最近仲林はカラオケでモザイクカケラを歌うことにハマっている。今日コラムの締め切りと言うことを忘れ、家でYouTubeをゴロゴロ見ていたら、モザイクカケラを歌っている人たちが今サラリーマンをやっていると聞いて驚いた。あんなめちゃくちゃいい歌を出しても、アーティストというのは厳しいのか。残酷な世界である。現在、彼らは仕事終わりにスーツを着てライブをしているようで、どこかで出会ってみたいものだ。Swish!と言うグループで活動してるので、みんな応援してあげてくれ。ちなみにモザイクカケラ以外の曲は一切知らない。
さて、また昔話に戻って行こう。
さやちゃんの策略を防いだ仲林は楽しく3人でお酒を飲んでいた。そんな中、ケンタはジェシーとどうやったらうまくいくのかを考えて欲しいと言う話をしてきた。ジェシーはボブが好きで、ボブはつーちゃんが好きだと言う話をしていたが、となりのさやちゃんの顔を仲林は見ることが出来なかった。ほとんどそれからさやちゃんは話に参加することはなかった。結局ジェシーに当たって砕けろと言う話で落ち着き、今週中にアタックをすることに決まった。しかし、オックスフォードの学生にアタックしてもあと2週間で帰るのに、なんの意味があるのだろうかと仲林は疑問に思っていたが、恋は盲目と言うよなと思い直し、出かかった言葉を飲み込んだ。
そして次の日さやちゃんに呼び出された仲林は、またいつものバーに行くことになった。相談事があると言う事だった。
バーに着くと、青年仲林はまさか仲林に告白して来るのではという期待に包まれていた。ケンタが好きだと言う話も聞いていたにも関わらず、なんともまぁ都合がいい頭をしているものだ。
少し遅れてさやちゃんがやってきた。彼女はいつもモスコミュールを頼んでいた。顔が子供みたいな顔をしていたので、年齢確認されるのではないかと思っていたが、確かイギリスは18歳からお酒が飲めたので、そんなに気にするほどではなかったのだろう。ちなみに確かと言う話なので、もしかしたら違うかもしれない。
話って何?そうさやちゃんに聞くと、やはり想像していた話をしてきた。ケンタの告白を止めたいと言う話だった。仲林としてはなんともまぁ聞きたくない話ではあったが、ここで話を遮っては仲林に対してマイナスなイメージを持ってしまうので、仕方なく話をしていく事にした。聞いてあげるのは大事だ。基本話を聞いてほしい人が多いので、みんな意中の女性がいたら是非使ってみてくれ。
ジェシーはボブにベタ惚れであること、あと2週間でこの場を離れる事になることを丁寧に伝え、さやちゃんの気持ちを落ち着かせた。どうなるのかはわからないが、告白して成功する確率はほとんどないと言うことを丁寧に伝えていったのだ。
そして、ジェシーに告白をする日が来た。なぜ仲林はいつも人のこう言う現場に居合わすのかはよくわからないが、そういう星に生まれてきたのだろう。甘んじて受け入れ、ケンタとつーちゃんとジェシーと四人でロンドンに遊びに行った。
ジェシーがロンドン観光にいろいろ連れて行ってくれるということで、ついて行っただけなのだが、結構楽しかった思い出がある。ちなみにどこをまわったかは全くと言っていいほど覚えていない。ひとつだけ覚えているのはロンドンアイというめちゃくちゃ大きい観覧車に乗った事ぐらいだ。ロンドンアイは中に10人くらい乗れる特大の観覧車だ。ロンドンの名所の一つであろう。そこからの景色は今も目に焼き付いている。
そう言えば全く話は変わるのだが、最近中学生の男の子のファンの子が出来た。熱心なファンの子で、画像を作ってくれたりと本当に嬉しい。仲林も中学、高校の時に「われめDEポン」を見て麻雀プロのファンになったので、それを思い出して懐かしんでいる。彼は18になったら麻雀プロを受けるということを言っている。非常に向上心があり、当協会としても本当に嬉しいのだが、ひとつだけ言いたいのは、麻雀だけではなく、色々なものに触れて、自分の感性や価値観を広げていって欲しい。今は麻雀に夢中になっているので、それしか見えないかもしれない。麻雀というゲームは非常に理不尽で、打つことが嫌になったり、怖くなったりする時が必ずくる。麻雀しかできないというのは非常に危険だと思っている。高校、大学に行って、恋をして、勉強をして、アルバイトをして、就職して色々な人に会って、自分の価値観を広げて行って欲しい。その毎日が将来の自分を作る血となり、肉となるはずだ。それでも麻雀が好きだと言うなら麻雀プロになればいいと思う。
なぜこんな話をしたかと言うと、多分18で仲林が麻雀プロになっていたら、このロンドンアイからの景色を見ることなく人生が終わっていたと思うからだ。麻雀プロは非常に狭いコミュニティであり、なかなかそこの中にいると、世の中の一般的な考え方が出来なくなると思っている。だからこそ、俯瞰して世の中を彼には見てほしいと思う。偉そうなことを言って申し訳ない。この話を読んで嫌いになったと言うならしょうがないと思う。私は人の人生に影響を与えるというのが怖いのだ。親でもなければ上司でもないので、責任を取ることが出来ない。だからこそ両手を離して頑張れと言うほど仲林は冷たい男ではない。麻雀プロは人生の選択の一つでしかないと言うこと。それをまだ人生の3巡目に決める必要はないと思うと言う話だ。
正直、麻雀プロはめちゃくちゃ楽しい。でも、この業界にいるとピーターパンになってしまうのではと言う不安もある。これから5年後、10年後業界がどうなっているかわからないが、多動力は絶対に持っておくべきだ。麻雀以外の強みも身につけてほしい。
なんだか説教臭くなってしまった。全く面白おかしい話でなくてすまぬ。
さて、文字数も足りなくなって来たので、ケンタの告白に関してはまた来週話していく事にしよう。
日本プロ麻雀協会所属。主なタイトルは第10期雀竜位、第7回オータムチャレンジカップ優勝。麻雀界きってのゲス雀士として賛否両論を巻き起こしながらも前向きに活躍中。
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