をツモ切り、裏ドラがで12000のアガリになりました。
そしてその後もトップ目を守り、史上3人目(飯田正人プロ、張敏賢プロに次ぐ)、最高位&最強位になることができました。
この局は、「右脳で感性の麻雀を打った」と思える代表的な例です。そう思う理由を、もう少し説明します。
理論で打つと、この局はこうならない
勝てばタイトルと賞金のかかった大一番の東1局。オヤの先制リーチを受けたときの手牌がこれです。
ツモドラこのとき、もしも体調が悪かったら、私はここでを切らなかったと思います。体調の悪いときは「感性の麻雀」が打ちにくく、何らかの理屈が欲しくなるからです。
例えばこの場面で、を切って回るというのは、大いにありうることです。を切って回っているうちに安全牌が増え、自分のツモ次第では手の中がタンヤオになり、を1枚押せば何とかなるかもしれません。
また、これが局の終盤だと、更に理論的に打つようになります。自分のアガリの可能性を考えて、「やめておこう」と考える要素が増えるからです。
このように、後から考えれば考えるほど、「あのときは感性で打ってうまくいった」と思えます。オヤのリーチの愚形率は高いとはいうものの、を切らずに野間さんを押し倒して勝ててよかったなあ、と思うのです。
大事な局面で、このように感性で打ってうまくいくことが多いので、私はこの「感性の麻雀」を私らしい麻雀だと思っています。
以上が、「右脳のマージャン」の例です。
さて、次は「理論で打った麻雀」を説明します。これは「感性の麻雀」に比べて……
続きは近代麻雀10月1日発売号の特濃5ページコラムで!!
1963年兵庫県尼崎生まれ。1997年最高位戦日本プロ麻雀協会に入会、麻雀最強戦2018優勝、最高位4回などタイトル多数。Mリーグセガサミーフェニックス所属。キャッチフレーズは「大魔神の系譜」。