勝敗を分けたのは運なのか 松本吉弘・萩原聖人のコントラスト【Mリーグ2020観戦記11/19】担当記者:東川亮

この試合、たしかに松本には運があった。

完璧に打っても最後の1牌を引けないこともある中で、この試合では3度のリーチが全て満貫のアガリとなった。

ただ、特に3度目のアガリについては配牌こそ幸運だったものの、見事に仕上げたのは自身の力によるところが大きい。

また、点数を持った後は安全牌を抱えて丁寧に手を進め、不要な失点をしないように構えていたのが印象的だった。

 

その中で1点、おそらく本人も悔やんでいると思われるのが、南4局1本場にこの形からpastedGraphic_25.pngをツモ切りし、和久津に鳴かれた場面。

自身はpastedGraphic_16.pngpastedGraphic_41.png待ちでテンパイしており、アガリを見るならもちろんツモ切りだ。

ただこの局は和久津のノーテンでも自身のトップで試合を終わらせられるだけに、巡目の深さから和久津が切っているpastedGraphic_60.pngを切ってカンチャン待ちでテンパイをキープする選択があり得た。

とは言え、これが結果に大きく影響しなかったというのも、ある意味では幸運だったと言える。

一方で萩原は、総じて不運だった。

ただしその中には、不運な中でも道を開こうとして返り討ちに遭ってしまったという場面もあった。

もちろん戦う姿勢は非常に大事なのだが、それが裏目に出てしまうことがあるのも、麻雀というゲームである。

苦戦の中で、萩原は麻雀をどのように見て、感じているのだろうか。

麻雀はしばしば、運が結果を大きく左右する。

不運を嘆くのは簡単だ

しかし与えられた幸運をいかにして生かすか、あるいは不運の被害を抑えるかは、打ち手のスキルに関わってくる。

萩原が折れずに戦い、そして運がついてきたときに、いかにして巻き返していくのか。

苦戦する雷電の浮沈は、そこにかかっていると言っても過言ではないかもしれない。

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