永遠に感じる1巡
悲運のスター萩原聖人の
祈りは通じたのか
文・ZE RO【火曜担当ライター】2020年12月22日
Mリーグ観戦記 20201222
18時55分。ABEMAのチャンネルを「麻雀」に合わせる。
プロ団体のリーグ戦が配信されていて、つい見入ってしまう。
リーグ戦を見ていると麻雀配信の変化を改めて実感する。
今から始まるMリーグは、チームに所属している選手がユニフォームを着て、まるで別物だ。
その戦いを多くのスタッフ、関係者が磨き上げ、視聴者に届ける。
カメラは全部で14台あるらしい。
Jリーグでも10台なので、その多さが分かる。
チーム戦、ユニフォーム、ハイライト、インタビュー…
Mリーグはこれまで当たり前じゃなかったものを、2年間で当たり前にしてしまった。
さて、今夜は始まる前から注目している選手が2人いた。
4人追うと大変なので、いつもある程度「あたり」を付けながら観戦しているのだ。
1人目は前原雄大。
「大勢の人が見てくださっている中で、どうしようもない麻雀を打ってしまった」
重苦しい空気の中、前原は振り絞るように続けた。
「悔しがる権利がない麻雀だった」
「本当にすみませんでした」
60を超える老兵が、悔し涙を滲ませるシーンは多くのファンの心を打った。
毎日インタビューをしている松本圭世も、これまでで1番心に残っているインタビューだったと語る。
勝者と敗者の残酷なコントラストもまた麻雀の持つ魅力ではないか。
注目選手のもう1人は萩原聖人。
今シーズン、未だにトップのない萩原。
皮肉なことに、負ければ負けるほど萩原の人気はうなぎのぼりになっている。
昨年まで
「プロとしてあるべき姿がうんぬんかんぬん…」
とMリーグ批評家になっていたアカウントが、今シーズンは
「ハギー!ハギー!」
とただひたすら熱狂しているのである。
萩原は同業の俳優や著名人と会う度に雷電ポーズで写真を撮り、インスタにアップしている。あらゆる意味でMリーグの功労者だと言えるだろう。
さぁ始まるぞ!
第1試合
南家 前原雄大(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
西家 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
たろう「ここでスターの麻雀を魅せてほしいと思います」
たろうだけは絶対思ってなさそう。
東1局 萩原のチーで空間が歪んだ
開局から面白かった。
北家・萩原の配牌。↓
バラバラではあるものの、ドラが対子のチャンス手だ!
ここから萩原はを切った。
なんでじゃないんだろう?と思ったが、おそらく萩原は123の三色を見ているのだろう。
誰もが見ない三色を見るのが萩原の持ち味だが、ドラのある手牌のときは自然に進めたほうがよいのではないか。123を見るとしても端っこの打が良いだろう。
その萩原が機敏に仕掛けた。↓
カンのチー。