【西原理恵子 & 山崎一夫】リゾートマンションがすごく安いんですけど!

リゾートマンションが
すごく安いんですけど

私はギャンブル・ライターですが、時々温泉の取材もしています。

先日は東京から近い熱海に行き、温泉のことは後回しで、リゾートマンションの価格を調査しました。
数年前よりもだいぶ相場が下がっているようです。

 

東京駅から新幹線で1時間の温泉リゾートでも、かなり安くなっていて、これがスキーリゾートだと100万円以下の物件もゴロゴロあります。

もし投資として買った物件なら、大赤字になっている可能性が高いんじゃないでしょうか。
あるスキーリゾートのマンションを、昔友人の紹介で使わせて貰ったことがあります。

目の前にスキー場があり、しかも温泉とプール付きという、素晴らしい物件でしたが、スキー人口の減少で、スキー場の一部が廃止になり、それをキッカケにマンションの相場の下落が始まりました。

 

「もしスキー場が全面閉鎖になったら、マンションの需要は激減し、さらに価格崩壊が加速しそう」

 

という観測が、さらに相場を押し下げ、投げ売りに近いようなこともすでに起きています。

 

同一マンションの同一サイズの部屋でも、値付けが倍くらい違っていたりなど、マンション内で差があるように、マンション同士でも、大きなバラツキがあるんです。

駅からだいぶ離れている、かつて有名なホテルだったマンションは、相場が上がっていると地元のタクシードライバーに聞きました。

売り出し当時の価格が、相場よりもだいぶ安かったこともあり、良い投資になっているそうです。
不動産投資はギャンブルに近いので、勝つ人もいれば負ける人もいるんですが、今の時代は勝ってる人が少な目なんですね。

 

自宅も借家のままで
いいかもしれない

私は東京の賃貸ビルで雀荘を経営してますが、そのうちの一軒が入っているビルが、全面的な耐震工事に入りました。
経済的に苦しい大家さんが多いなか、素晴らしい決断です。

まず屋上にあった巨大な看板の鉄骨構造物を撤去しました。
これだけで数百万円かかります。

 

「今は看板が空いてるけど、また看板代で稼げるかもしれない」

 

そんな大家さんが多いのに見事な損切りだと思います。
次に屋上の防水シートの交換、外壁のタイルの張り替えと防水コーティングと大がかりです。

先の大震災では、東京では完全倒壊したビルはありませんが、次に同じ規模の地震があると、危ないと言われています。

 

鉄筋コンクリートの場合、大きな揺れでコンクリと鉄筋が剥がれたビルも多いハズ、そこに雨水が入ると鉄筋が錆びて膨らみます。
膨張がヒビ割れをさらに大きくして、その繰り返しでコンクリ内部が風化してしまうんです。

さらに、地下の調査までして、地震による(推定)液状化現象で一部敷地の土が流出した所は、コンクリで埋め戻して強化し、基礎部分に補強材を入れ強固にしています。

 

数千万円はかかると思いますが、私たち店子にとってはお客さんの安全が確保できてありがたいです。

 

別の店は、大家さんが経済的に余裕がないのか、共有部分のメンテナンスがあまりできていません。

店子の私が自腹でやる代わりに、家賃の値下げ交渉をする予定です。
リゾートマンションや商業ビルの資産価値は下落傾向ですが、自分が住むためのマンションは、買ったほうがいいんでしょうか?

 

「家賃を一生払ってもご自分の物にはなりません。家賃相当の返済ローンを組んで、ご自分の物にしたほうがお得ですよ」

 

マンションの販売員です。

 

家賃を一生払うのはもちろん損ですが、買ったからといって得をするかどうかは分かりません。
家賃より損するかもしれません。

「未来予測は難しい、参考になるデータは人口動態とムーアの法則」

人口グラフの大きな部分を占める団塊の世代は、若者が今年組んだ住宅ローンが終わる前に、この世からいなくなりますが、住宅ディベロッパーは供給をし続けます。

当然住宅は余ります。

ムーアの法則は、身近ではスマホなどの電子機器がどんどん高性能で安くなり、多様なサービスが可能になる、て感じでしょうか。

配車サービスのUVERや、宿泊マッチングサービスのairbnbなどが話題になっています。

不動産直接取引サイトも始まりましたが、これでどうなるのか?
すでに分譲マンションの所有者が、airbnbなどで、部屋を不特定多数の旅行者に貸しています。

 

「隣の部屋に毎日のように違う外国人が出入りするようになった」

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