何度だって舞い続ける! 大失速のチームを救う二階堂亜樹、会心の大逆転劇【Mリーグ2020観戦記2/12】担当記者:渡邊浩史郎

押し切って、山に2枚のドラをそのままツモり上げた!

またしても勝負手を躱された亜樹。

東場は配牌に恵まれるものの、アガリと展開に見放された形となってしまった。

しかし南場で風が変わったか。

 

【南1局】【南1局1本場】と連続でアガリを決めて10000点代に復帰する。

しかしそれでもトップまで27000点近く離された4着。この半荘は厳しいのではとだれもが思っていた。

【南3局】

今までの配牌からは比べ物にならないくらい悪い手の亜樹。

3巡で七対子のイーシャンテンに。

しかしこれが聴牌できたのが13巡目。どちらも地獄単騎の選択だが、ここは単騎でリーチに行った!

そして一発ツモ!裏ドラを二枚のっけてハネマンだ!

待ち選択についてだが、裏裏が少しでもほしい局面、裏ドラ効率なら単騎が有力だ。しかし親の現物であるは誰かが安牌として持っている可能性がほんのりある。微妙な差だがここはツモアガリがほのかにより見込める単騎にした。

実際には瑞原が安牌として抱えていた。見事な意志ある跳満ツモだ。

そしていよいよ勝負はオーラスに突入する。

【南4局1本場】

親の沢崎の一人聴牌を挟んでのこの局。亜樹が先ほどのハネマンを寿人に親被らせたこともあり、全員20000点代のオーラスに。まさに全員集合、瞬き禁止だ。

亜樹の配牌がこちら。ダブ対子だがマンガンが必要な亜樹からすれば現状打点が足りない。

を引いて選択。ここは打

ホンイツを強く見た一打だが、ここでドラ受けを離していった。を引けば無条件のマンガンを作れるだけにかなり意外な選択だ。

しかしこの残しがはまる。を重ねて、これで七対子やトイトイが見えてきた。

を重ねた後にを暗刻に!!これで自由自在だ!

ポン、ポンで聴牌!

これが条件を満たしているイーシャンテンの瑞原から打たれる。

マンガンの出アガリで、これでなんと亜樹がこの半荘のトップで終了。

最後まであきらめずに舞い続けた卓上の舞姫が粘り強く勝負を決めた。

この半荘にしても、チームにしても、個人にしても、悪い「流れ」を断ち切っての勝利といえよう。まずはほっと一安心といったところか

しかし依然としてボーダー争いは苛烈を極めている。この争い下にいる限りまだまだ心休まる日は遠い。

一方で一昨年、去年とボーダー争いを生き残ったチームが「流れ」を掴んで優勝しているのもまた事実。

そんなMリーグの「流れ」に乗らない手はないだろう。ボーダー争いをピンチととるかチャンスととるか。選手とファンの心の持ちよう次第だ。

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