悔やまれるダマテン判断…瀬戸熊直樹と長村大、勝敗を分けた一撃の分岐点　麻雀最強戦2021「男子プロ一撃必殺」観戦記【決勝卓】

何気ないリーチだがしっかりと逆転を見据えている。

村上も追いつく。

今度こそ「リッチ！！」だ。

この手をツモればまだ分からない。

 

しかしアガったのは瀬戸熊。

最後の1枚を力強くツモりあげた。

裏ドラは乗らないが1000/2000　そう、これでいい。

オーラス

マンガンツモ条件の瀬戸熊がドラドラの好配牌。

順調すぎるツモで5巡目リーチ。

待ちはヤマに7枚。

 ラス親の森山も三色テンパイを入れて食らいつくが・・・

「パチン」

小気味良い音を立てて瀬戸熊の手牌が開かれた。

文句なしのマンガンで逆転。

「男子プロ一撃必殺」優勝の栄光は瀬戸熊の頭上に輝いた。

終わってみれば敗れた長村と勝った瀬戸熊の点差はわずか1900点。

東2局にリーチしていれば・・・

東3局1本場にダマテンにしていれば・・・

長村にとっては悔しい敗戦となった。

各選手それぞれの必殺技を出して戦った好ゲームだったが、唯一勝者の瀬戸熊だけは、伝家の宝刀「クマクマタイム」を発動させずに勝った。

必殺技はファイナルの舞台までとっておき、現最強位であるライバル多井隆晴に挑む。