生命保険は
高い買い物
「山崎様の生命保険が満期になりました。よろしければ個人年金に切り替えませんか?」
電話で勧められました。
私はギャンブル生活がたたって無年金なので、その仕組みを聞いてみました。
要は現在の一括払戻金を分割でくれるんだそうです。
ん? それって年金とは違うんじゃないの。
お金の期待値だけで考えれば、
●年金は長生きすればするほど得をする。
●生命保険は早く死ねば得するという見方ができます。
なので高齢の親が亡くなったのに、それを隠して遺族が年金を受け取っていたという、悲しい事件も時々聞きます。
逆は保険金殺人ですよね。
生命保険に入ったとたんに死ぬと、保険会社は事件性を調べるんだそうです。
今は生命保険会社の資金運用も調子が良くないようなので、一括払いが良さそう。
今回の私の生命保険は貯蓄併用型でしたが、本来の生命保険の姿である掛け捨て保険も、かつての弁当屋時代にやってました。
毎月何万円か掛け捨て。万が一の時は、事業の継続もしくは廃業の清算のための資金に充てるもので、個人の保険に比べるとかなりの金額です。
確か一億円だったと思うんですが、弁当屋が1つ2つツブれたくらいでは、そんなにお金はかからないのに、無駄な保険をかけていたと反省しております。
結果的には私より先に店がツブれてしまい、買掛金などの借金は、小さな自宅マンションを売って清算しました。
●お店はニキビよりも簡単にツブれる。
人が死ぬよりも会社や店がツブれるほうが圧倒的に多いので、経営者保険が役に立つことは、少ないでしょう。
●生命保険の期待値(平均返戻率)は50%以下。公営ギャンブルでさえ75%なので人生の中では損な取り引きの代表例だと思います。
ただし、
●保険はお金が必要は時に入るけど、ギャンブルは違う
理想は家族や親戚親友と一緒に相互保険システムを作れば、理論上は無駄が無い。
でも実際には失敗しそうですよね。
保険を始めたとたんに誰か死ねば、まだお金が貯まっていません。
お金が貯まってても、持ち逃げする人がいないとは限りません。
お店や会社は簡単にツブれますからね。
かつて遊び人の互助会に「無尽」がたくさんあったんですが、運営責任者は地元の名士かヤクザでした。
親戚や友だちなど、一般の人には掛け金の強制回収などの統括が難しいんです。
掛け捨てと貯蓄型の保険のどちらにするかは、個人のライフスタイルや価値観で選びます。
私がかけた高額保険は無駄だったと思いますが、年齢に見合った安い掛け捨ては、保険の理に適っています。
金融商品は複雑になればなるほど顧客に不利になることが多い。
貯蓄は別にする、あるいはそれを自己学習資金に充てて、将来何倍も稼げるようにするのもアリです。
私は大学中退で、自分で実行できなかったことを奨めるのもどうかと思いますが、たぶん一番有利だと思います。
生命保険より
予防健康診断
「山崎様、介護保険の加入とお支払いをお願いします」区からの連絡で、いつの間にか歳を取ってしまったことを実感させられます。
私の父が高齢で入院したこともあり気になりますが、ギャンブルライターとしては、保険は損なイメージが拭えません。
●損得よりも助け合い
単なるお金の問題ではなくて、必要な時に必要なサービスが受けられるのはありがたいです。
年配者はみなさんそうだと思うんですが、家族など周りへの負担をできるだけ減らしたい、という思いが強いです。
必要な時にお金やサービスが受けられるのはありがたいんですが、すごいお金持ちは保険の必要がありません。
私たちと違って不利な保険を掛けなくていいので、私たちとは逆にますます有利になります。
もっとも大金持ちにとっては、その程度の有利さはどうでもいいことなんでしょうけど。
羨ましくてちょっと悔しいです。
漫画家の西原理恵子さんいわく
「富裕層の健康管理は、病気になってから最高の医療を受けるのではなく、まず病期にならないように予防に大金をかけてる人が多い」
周りに成功者やお金持ちが多いせいか、そう感じるそうです。
西原さんの麻雀仲間でもあるホリエモンこと堀江貴文さんも、最近の著作で同じようなことを述べてます。
「生命保険をかけるよりも人間ドックに金をかけろ」
もっと遡ると、西原さんの言うように予防的なライフスタイルでしょうけど、どとらも実践が難しいのが現状です。
生活費を稼ぐために長時間労働やストレスの貯まる仕事も避けられません。
健康に良い食べ物は高いし、スポーツジムに通うのにも、お金と時間がかかってしまいます。
健康診断も精度の高い人間ドックは、保険が効かないのでとても高いです。