「その1ポイントを削りだせ」精密な堀慎吾が上げた反撃の狼煙【Mリーグ2021観戦記10/19】担当記者:ZERO

【1マン】を切った。
たしかに【2マン】は良さそうに見えるが、麻雀は比較のゲーム。
【2マン】も良さそうだが、同様に【4マン】だって良さそうなのだ。

同じ良さそうなら、見た目2枚の【2マン】より見た目4枚の【4マン】をチョイス。
1つの情報に引っ張られすぎない、白鳥のクレバーな選択が光る。

そして
「リーチ」
すぐに堀が切る牌を横に曲げた。↓

(今度はリャンメン、しかも絶好のマンズ待ち。さすがにツモれるやろ。)

このリーチに対し、白鳥が

【5ソウ】【2ピン】と押していく!

(そんな無理せんほうがいいんじゃない)
(ほっとけよ)

2人の間でバチバチと火花が散っているが、最後は意外な形で決着した。

堀がツモってきた【赤5ピン】が…

勝又の苦しい仮テンに2600の放銃。
堀はこの表情。↓

(形式上「はい」と言ったけど、全然「はい」じゃねぇぞ!「いいえ」だ「いいえ」!払いたくない!)
堀はこのとき、あらためて今シーズンの逆風を感じたという。

(これが打ちに回るようじゃ、さすがの俺様でも今シーズンは250くらいしか勝てないかも…)

南1局、堀がまたしても絶好のリーチを打つ。↓

(みんな、【6ソウ】【9ソウ】の場況をしっかり見てくれよな。さっきの【3マン】【6マン】よりも手応えあるぜ。)

宣言牌のドラ【南】を勝又がポン。

【9ピン】としてストレートにアガリへ向かう。
しかしこの時、勝又の受けの1つである【1ピン】【4ピン】が山に1枚もなかった。
圧倒的堀有利の場面である。

(みんな、今なら6000点くらいで手を打ちまっせ?)

しかし状況は急転直下、

堀の現物である【4ピン】を白鳥が切り、勝又がチー。
瞬く間に五分の勝負になる。

(おいおい、白鳥! どこに目をつけてんだよ! しっかり絞ってくれよ!)

(うるさいな…現物がないんだよ)
その白鳥が【4ピン】を切った手牌がこちら。↓

勝又への安全牌は1枚もなく、堀への安全牌は【4ピン】【8ピン】
なぜ【8ピン】はなく【4ピン】を切ったかというと、【4ピン】を切れば次に困った時に【4ピン】【8ピン】から選べるからだ。
【8ピン】を切ると【4ピン】を切るよりなくなる。

実際に次の巡目に…

堀へのアガリ牌【9ソウ】を掴み、再度手詰まってしまった。
堀(おいおい!より鳴かれにくい【8ピン】の方を切ってくれよ! 俺のツモだったじゃねぇか!)

(ちょっと黙ってて)
騒ぐ堀を制止し、白鳥が思考の沼にダイブする。

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