我が名は岡田紗佳【Mリーグ2021観戦記1/14】担当記者:越野智紀

「押し通おおおおる!」

【中】【發】を仕掛けている松ヶ瀬に【白】も押します。

松ヶ瀬は三副露目の【發】ポンで【2マン】切り、その後4枚の手牌から【1マン】を手出ししています。

【1マン】が雀頭で空切りされた場合だけリャンメン待ちの可能性もありますが相当薄く、シャンポン待ちはトップ逆転するペン【3マン】のテンパイを外す不自然な手順になる為ほぼゼロ。

単騎待ち濃厚と読んだ岡田は

「わざわざアガリづらい【白】単騎には受けないでしょ?」

そう自分の考えを信じて恐怖心を捨て置きました。

この後、トップ逆転を諦めず待ちを変化させていった松ヶ瀬でしたが

岡田にすり抜けられて捕らえることが出来ず。

テンパイすれば次の局が出来る親の瀬戸熊でしたが、開き直った岡田の気合をモロに喰らう形となりテンパイ必須の局面で岡田に【4ソウ】が切れなくなりました。

瀬戸熊が岡田を警戒し始めたのが【3マン】を押し通した直後で、もしあと1秒でも早く気配を察知していれば瀬戸熊自身が【7ソウ】を通してから岡田が手変わりしていないことに気づき【4ソウ】は通せたはずです。

この1牌の気づきの遅れと岡田の気合が瀬戸熊にテンパイを取らせず。

瀬戸熊ノーテン終局。

松ヶ瀬の待ちの形と心理を読み、回ってきたチャンスを逃さず今シーズン初トップの岡田は

「大変長らくお待たせしました。本当にサポーターの皆さんの言葉で、頑張ってここに辿り着けた気がします。あと三分の一、沢山ここ(トップ)で立ってインタビューに応えて、優勝シャーレにチームの名前を入れたいと思います」

後半戦での巻き返しを誓い、サクラナイツ初優勝に必要な最後の花が開きました。

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