筆舌に尽くしがたい──! 半荘全てで繰り広げられる 多井隆晴、プロのステージ【須田良規のMリーグ2022-23セレクト・11月10日】

半荘を通して、ずっと上手いというのは、こういうところなのだ。

多井は、麻雀プロとしての第一人者である。
こんなに麻雀がメジャーになる前から、何年も麻雀の研究を重ね、プロとしての在り方を訴え続けてきた。

個人的な思いだが、多井の見せる対局中の苦悶の表情は、
エンタメの一環として敢えて行っているような気がする。
一見地味に受け取られかねない自身の勝ち方のスパイスとして、
選手同士の感情のぶつかり合いはあった方がいいと考えているのではないだろうか。

全てが、麻雀プロとしての多井隆晴なのである。
つまらない麻雀と思われても、勝って。
そして感情はむき出しにして。

一局では表現し切れない。
半荘をくまなく通して、そのオリもアガリも表情も、多井はプロを体現している選手なのである。

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