を静かに押した。
ここからは私の推測であるが、岡田は本田の逡巡を見逃さなかったのではないか。
本田は3フーロした直後
ここからの待ち取りに一瞬迷った。
を切って変化を残すか、いやを切ってもツモはキャッチできる(456の三色にはならないが)。さらに危険なを先に逃しておく、という手もある。の4センチはあまりに危険すぎるので十分考えられる選択だ。
その一瞬の迷いを岡田は見ていたとしたら?
単純なからの打なら迷うことはないだろう。待ちとしてはカンが少し良いが、打点が2900と12000ではあまりに違いすぎるからだ。
とかなら迷わずを切るはずだ。
迷ってを切る牌姿ってなかなか思いつかないが
★
★
とかだろうか。
本来は「間読み」なんて要素は考慮に入れないのが吉だ。
今回の例でいうと、迷ってが当たるケース(★)だって存在するし、逆手に取られ迷ったふりをされたら致命傷を負うことになる。
私自身も3フーロした際は一定のリズムをとって切るようにしている。
それは決して相手を騙そうとしているわけではなく、間で読まれないための防衛策のようなものだ。
つまり「迷った」という根拠で突っ込んでいくには、あまりに穴がありすぎるのだ。
それでも、岡田のように押すかどうかギリギリ迷うような手牌では、ほんの1パターンでも消去できていることが押す要因になりうるとも思っている。
よくみたらもも通っていない。
なんてケースだってある。
岡田が迷ったことをどれほど根拠に切ったのかは本人に聞いてみないとわからない。
ただシンプルに形と打点で押したのかもしれない。
いずれにせよ…
押し切った岡田にアガリは転がり込んだ。
ドラドラの3900を瑠美から打ち取り。
11:35 東3局
寿人は5巡目に
スクショも追いつかない速度でを切った。
一応チャンタを見ているのかもしれないが、実質のところは上家・瑠美の切ったに合わせてのベタオリである。
上家の親・瑠美がをポンした直後だが、寿人だってこの瞬間に瑠美がテンパイしているとは思っていない。しかし、間違ってもドラもない形も悪いこの手牌で、放銃したり手詰まったりするわけにはいかないのだ。
それにしても早すぎる。あまりの高速オリに解説も実況も視聴者もついていけていない。
寿人さん、もうちょっと「ぐぬぬ…」となってくれませんかね。
しかし同卓者からしたらどうだろう。常に一定のリズムで切られ、押しているのかオリているのかよくわからない相手… かなりやりづらいのではないか。
私は、同卓したことのないMリーガーの中で打ってみたいのは寿人だ。おそらくモニターのこちら側で見ているより、実際に同卓した方が何倍も強く感じるのではないかと思う。
そして俺もそれくらいできるもんね!と強がってペースを合わせ、フォームを崩してずるずると負けていく未来までくっきり見える。
この局は岡田に鬼手が入った。
456の三色に赤三色!(赤三色=赤を3枚集めること)
現状のカンよりを切ってに受けたいところだが、対面の瑠美の仕掛けが気になる。
瑠美の最終手出しは。その後に岡田自身がを通しているだけに他の牌の危険度は上昇している。
安全にを切れば、テンパイは維持できる。カンとと言っても枚数は2枚しか変わらない。
しかし岡田は
強くを切った。
もしかしたらもしかしたら… だが、やはり瑠美がを切った時の迷いを見抜いていたのかもしれない。(実際に瑠美はこの時点でノーテンだった)
いずれにせよ、いるかどうかわからないマンズ待ちでは勝算は低い。
を引くか…