【西原理恵子 & 山崎一夫】フリー麻雀はチップ勝ちのつもりで!

フリー麻雀は
チップ勝ちのつもりで

「あのー、半チャン2回でもいいですか?」

先日たぬ新宿店で2ゲーム券プレゼントを1週間開催した時、学生と思しき若者から聞かれました。

「もちろんです」

最初はピンと来なかったんですが、後でなるほどと思い当たりました。
2ゲーム券を持参するといつでも300円×2で600円ゲット。

帰りにはまた2ゲーム券が貰えるので、1週間毎日2ゲームずつ打てば、実質的にゲーム代がタダになってしまうのだ。

気がつかんかったわー。

宣伝になって申し訳ないんですが、たぬでは学生フリー千円で打ち放題というのもやっていて、長く打つと300円のゲーム代を100円以下にも50円以下にもできるんです。

それよりも安くなるとは気がつきませんでした。
ある程度の実力があれば、少なくともゲーム代負けは無し。

こういう裏ワザのような事を考えるのは、ゲームやギャンブルや投資には大事。
私も銀玉親方のパチンコ時代には、似たようなことをやりました。

新装開店で八万円の玉を出したんですが、その日は調子が悪くて五万円も突っ込んでいた。

いったん大量のタバコに代えて、それを知り合いの雀荘に持ち込んで等価の十万円より安い九万円で買い取って貰ったんです。(金額は曖昧)

似てないかな。

いちおうWin-Winな取引ですが、雀荘はタバコを売り切るのに苦労したそうです。
緻密なプランを実行するのは素晴らしいことですが、フリー雀荘はもっと大雑把に勝負するのが効果的です。

私の今日の成績はトップ3回ラス4回という大雑把過ぎるもので、平均着順は悪いですが浮いてます。
もちろん狙ってできることではなくて単なる偶然ですけど。

お客さんを見てても自分もそうですけど、チップ浮きをしている人はだいたい勝ちです。
チップ付きの親マンをを放銃してもチップ付きのマンガンを引きアガればだいたい元は取れます。

ツモツモツモ、振り振り振り。

腕が上がると安定して勝てるように思うかもしれませんが、安定を目指すとだいたい成績は下がります。
勝てると踏んだギャンブルは、成績を上下に大きくバラつかせたほうが得なことが多い。

結果的に安定を目指した人の収支益を、長期的に低下させることができるんです。
セロサムゲームでは相手の収支が下がれば、こちらの成績がアップするチャンスが増える。

ただし、点数レベルではゼロサムゲームですが、ゲーム代まで入れるとプレイヤーどうしではゼロサムゲームとは必ずしも言えないのでご注意を。ふふふ。

 

天鳳はラス
回避の麻雀?

オンライン麻雀の天鳳が人気です。
もちろん他にもたくさんの人気のゲームがあります。

私は麻雀の単行本を作った時に、編集者の依頼でハンゲームを数千回やりました。

上から2番目のランクまで課金ゼロで行ったので、ゲームの勝ち金は億単位になりました。
ただし、着順分布は私の主張を具現できませんでした。

「トップラス麻雀を打て!」

と言いながらラス回避麻雀のような成績。

これも記憶があいまいですが、トップ27%2着28%3着25%ラス20%くらい。
私としてはトップ27%2着28%の部分が気持ち悪い。

もっと強い人はここが逆転して綺麗なグラフになっているんです。
その後天鳳も課金無しで少しやりましたがサッパリ。

ハンゲームと違って、私には向いて無いのかと思いしばらく打っていません。
天鳳の開発運営者のTさんによると、「このルールが一番麻雀の実力が現れると思ってます」
とのこと。

ラス回避麻雀なんて逆転の発想は私にはまったくできませんが、Tさんの考えには共鳴し高段者には敬意を持っています。
敬意の一番はデータに言い訳無し。

なんせ回数が多いですからね。

ただしリアル麻雀のベテランになると、半チャン十万回以上打ってる人もいます。
雀荘経営で十万回以上、麻雀プロのリーグ戦でトップリーグに30年以上在籍の奇跡的な人だっているんです。

このコラムの前に本誌で私が連載していた「麻雀で食え!」(麻雀ウォッチで不定期再録連載)は、基本は今と同じスタンスですが、書き洩らしたと感じてることがある。

攻撃中心の戦略でトップは取れる。ただし純利益を増やすためには防御の戦術も大事。
戦略は少数でいいが、戦術はその何百倍も必要。
一つ一つの戦術の貢献度は少なくて不安定。

この細かい技術について、私はそんなに詳しく無いし、再現性も疑わしいのがあまり書かなかったことを少し反省しています。
天鳳はラス回避の麻雀だと言われてますが、フリー雀荘でラス回避して勝てるワケではありません。

ではなぜ高段者たちが、リアル麻雀でも異様じ強いのか?

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