そう信じる者しか救わない せこい神様 拝むよりは【Mリーグ2022-23観戦記12/13】担当記者:ZERO/沖中祐也

ポンして【1ソウ】を勝負。
【3ピン】待ちは良さそう、【1ソウ】は当たるかわからない、当たってもドラが5枚見えているので安手の可能性は高い。

神に祈っているだけでは勝てない。
勝利は…

自らもぎとるものだ!
最終ツモでのタンヤオ・ドラ3・赤!2000・4000!
たろうが連続のアガリで先制に成功した。

ツモのみで波に乗る

寿人が2600オールをツモった後の東3局1本場
たろうに3巡目テンパイが入る。

【1ソウ】【4ソウ】【8ピン】の変則三面張と、待ちとしては悪くない。
勢いに乗って…

ダマテン
待ちとして悪くないと言ったが、【1ソウ】が1枚切られているのと、ドラ表示牌に【4ソウ】がめくれていて残り5枚。そしてリーチのみとあらばリスクに見合わないと判断したか。

たろう「自分が押すタイプなので、赤やドラを持っている人の押し返しが怖いんですよね」

さらに

この【5ピン】もツモ切り。

たろう「テンパイを崩す手も考えたのですが、赤を持ってきた時にはそのままリーチを打ちたかったので維持しました」

こうして…

ツモのみ(300・500は400・600)を決める。
わかる人にはわかると思うのだが、ツモのみって異常に嬉しい。(だからといってリーチ打つべき手をダマにするわけではない)
特に誰かの先制リーチが入っている中でのツモのみは、そこいらのハネマンより嬉しい。
界隈ではギャラクティカツモのみと呼ばれている。

こうして、3回のアガリで3人の親番を落としてきたたろうは…

自分の親番でほぼ手なりの4000オールをツモ。(リーチ・一発・ピンフ・ツモ・ドラ1)
これ以上ない展開で南場を迎えたのだった。

一撃で追いつかれる

南1局1本場
松本が魅せる。

早くも3巡目にテンパイしたが、親の松本は【5ソウ】を切ってテンパイに取らなかった。
カン【4ソウ】ながら、リーチを打てば一人旅になる公算は高い。だがアガれるかどうかはツモ山次第となる。
かといってダマテンに構えていても【4ソウ】は出やすい牌ではなく3900点では物足りない。

早いからこそ、松本は組み直したのだ。

【赤5マン】【2ピン】【3ピン】【4ピン】【7ピン】【7ピン】【3ソウ】【7ソウ】【8ソウ】【9ソウ】【東】【東】【東】 ドラ【9ソウ】

こう構えておけば【赤5マン】周りのツモで打点上昇。【2ソウ】をツモっての【1ソウ】【4ソウ】
待ち、【1ソウ】をツモってのカン【2ソウ】待ちだけではなく、【4ソウ】をツモってのフリテンリーチまである。

それにしてもツモってから【5ソウ】を切るまでが速かった。
おそらくカン【4ソウ】から埋まってペン【7ソウ】待ちならリーチを打っていたと思う。
(打点と変化のバランスで)

恐るべき判断速度に松本の充実を垣間見る。
その松本が手を止め、思案に暮れた。

 

なかなか【赤5マン】にくっつかず、【8ピン】をツモってきたシーン。
【8ピン】をツモ切って【赤5マン】とドラ【9ソウ】のくっつきに受けるか…

松本「ドラ【9ソウ】にくっついた【7ソウ】【8ソウ】はテンパイ枚数にはカウントしていませんでした。そして【6ソウ】【9ソウ】が4枚見えていて、逆にマンズ周りなら勝負になる。さらに仕掛けている下家の亜樹さんに対し【7ピン】【赤5マン】の2枚切っていくルートは甘すぎるかな、と思い…」

松本はそっとドラを置いた。
そして【3マン】をツモってきてリーチ!

これを一発でツモって6000は6100オール。(リーチ・一発・ツモ・【東】・ドラ・赤)
一気にたろうに肉薄。勝負の行方は混沌としてきた。

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